2023 Fiscal Year Annual Research Report
硼素・炭素・窒素複合六方晶系超硬質砥粒の爆発合成と切削加工への応用
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20K05162
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
神谷 修 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (60113891)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 超硬質材 / 固定砥粒型工具 / ウルツ鉱 / 合成ダイヤモンド / 多結晶ダイヤモンド / ソーワイヤ / コンクリート掘削 / 切削機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
硼素B・炭素C・窒素Nの元素を含む超硬質粒子で工具を製作して、難削材の加工を行った。これまで、用いた超硬質粒子は、フラーレン(C60)、ウルツ鉱(w-BN)、単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド(PCD)およびタングステンカーバイド(WC)である。また、本研究室で行っている、アセチレン燃焼炎法による合成ダイヤモンドを粉砕して粒子として用いた。加工対象物としては、ダイヤモンド単結晶、タングステンカーバイド(WC)および複合セラミックスを用いた。最終年度である2023年は、2つの実験を行い成果を上げた。ひとつは、多結晶ダイヤモンド(PCF)の粒子(砥粒)を固定した工具(直径100μmソーワイヤとホイール)を研究室内で作成し、ダイヤモンド単結晶の加工を行ったことである。ソーワイヤにより、単結晶ダイヤモンドを一定速度で加工することが出来た。その加工速度は1.0μm/km、つまりワイヤ走行距離1kmに対してダイヤモンド加工量は、1μm前後であった。加工速度を増加させるには、切削荷重を増加させることと予測される。ソーワイヤでは張力以上の切削荷重をかけることが出来ないので、ダイヤモンドホイールを使った方が切削荷重を高く出来ると予測される。ふたつめは、タングステンカーバイト工具を用いた複合セラミックス(コンクリート)の掘削実験である。これは、産業廃棄構造物の早期解体システムの開発を目標とするものである。ルートハンマーと呼ぶ機械システムで掘削中に、工具にセラミックス粒子が噛み込んでシステムが急停止する問題が多発した。そのため、工具を改良して、らせん状の溝を付加することにより解決することが出来た。これに関しては論文で発表した。
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[Journal Article] 蒸気圧破砕剤SPCによるコンクリート解体システムの開発―コンクリート中の鉄筋掘削工程について―2024
Author(s)
長尾 晃太, 御代田 竜也, 水間 宏行, 中津 雅延, 岩間 祐一, 鹿住 孝, 七尾 純平, 伊藤 慎一, 髙橋 護, 宮野 泰征, 村田 健司, 神谷 修
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Journal Title
日本素材物性学会
Volume: 早期公開
Pages: 1-9
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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