2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of deep laser drilling method by forming optical fiber structure in the processing hole
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20K05173
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
吉木 啓介 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (60432548)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超臨界流体 / レーザー加工 / 対流 / 導波路 |
Outline of Annual Research Achievements |
超臨界流体中で加工を行うために,ジャイアントパルスレーザーを入射できる加工装置と加工容器の開発を行った.加工装置はフラッシュランプ励起のnsパルスレーザーを用い1Jに近いパルスを10Hzで照射できるようになった.続いてそれを照射するためのビームエキスパンダーおよびミラーなど全て高出力に耐えうる性能を持つものに交換した.これにより,少なくとも短期的な使用においては光学系にダメージなく加工を行う環境ができた。 次に超臨界流体を封入する圧力容器の改良を行った以前は実験装置全体を囲うような恒温槽を設置しその中で温度を一定にして加工を行う方式であったが,今回はジャケットを用いて加温する方式により恒温槽の必要がなくなった。 これにより異なる光源を試すために学外への装置の移動を行なっても恒温槽ごと移動せず移動先の加工装置に装着できる可能性が高くなる。ただしこの方式には困難が伴い,加工容器全体を収納するジャケットでありながらレーザー加工用のステージに固定できなければならない.よってある程度の合成を文字ずつ保温性も兼ね備える材料としなければならない。 その素材として我々は発泡プラスチック材料を採用し,発泡材料で圧力容器を包み込みその接触面にラバーヒーターを張り巡らせることによって加温と保温を行った。樹脂材料が溶解しない条件の探索は時間がかかったが最終的には安定的に温度管理を行うことができた. 加工過程を観察するための画像計測装置は高速度カメラを採用した。 また加工の様子を観察するため,加工レーザーの光軸に垂直な方向から観察する手法に加え,同軸方向から観察するための観察装置を考案した.これは,工具顕微鏡の鏡筒を改造して実装される.入射レーザーと観察用の光源はほぼ同じだがわずかに異なる波長のものを用いる.これによって,加工穴内の光伝播の様子を加工レーザーに影響されることなく観察することができる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラボの移転があったため,実験環境の安定まで時間がかかり,本格的な加工実験には至れていないが,実験を予定通り遂行できる.
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Strategy for Future Research Activity |
構築した装置で実加工実験を行う段階に来たので,それを実行する. ジャイアントパルスを用いてより深い深さで深穴加工実現する.加工パルスは十分に大きなエネルギーとパルス間隔をもち,加工パルス入射後の噴流の影響が消失し,かつ,対流が残留しているタイミングを探す.対流が消失した場合は,外部からレーザー光を入射することで追加の加熱を行う等の工夫を行う.また,加工の熱によって孔内に形成される対流による屈折率分布が光導波路を形成する瞬間をカメラ計測によって確認する。 そのために,加工の過程において加工穴を覗き込む同軸観察の光学系の実装を行っていく予定である.
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Causes of Carryover |
ラボの移転があったため,実験環境の安定まで時間がかかり,一部購入できない物品が発生してしまった.計画にも記述したが,実験環境は安定したため,引き続き研究の実施により,最終的には予定通り使用する.
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