2021 Fiscal Year Research-status Report
電磁振動プロセスを用いた均一孤立微細分散相を有する不混和性アルミニウム合金の創製
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20K05186
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
李 明軍 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50392808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 卓也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究チーム長 (30446588)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 不混和性合金 / 電磁振動 / アルミニウム合金 / 均一分散 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、Al-(Bi, Sn)不混和性合金を対象として、アルミニウム母相中における第二相の分散状態と電磁振動条件の関係を把握することで、第二相がアルミニウム母相中に均一孤立分散するメカニズムを明らかにすることを目的としている。 2021年度は、Al-20wt%Sn合金を用いて、低磁場における電磁振動の影響を先ずは調査した。その結果、磁場強度1T、電磁振動電流62.7Aの場合、100~1000Hzまで周波数を変化させた場合、300~500HzにおいてSnの均一分散が確認された。しかし、前年度に行った10Tにおける実験と比較すると、1Tという低磁場強度では分散性が10Tにて作製した試料ほどではなかった。そこで、比較材として6000系アルミニウム展伸材、および7000系アルミニウム展伸材の微細化における周波数の影響を磁場強度10T、電磁振動電流60Aにて調査した。その結果、6000系アルミニウム展伸材では500~750Hzにて微細化し、7000系アルミニウム展伸材においては1000Hzにて作製した試料が一番微細化していた。Al-20wt%Sn合金においては10Tにて作製した試料は500~750Hzが最適であったことから、6000系アルミニウム展伸材と類似した結果が得られることが分かった。7000系アルミニウム展伸材において高周波数にて微細化した原因は、4%の亜鉛添加が大きく影響を及ぼしているものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、低磁場における最適周波数、及び比較材であるアルミニウム展伸材との最適周波数の比較検討を行う事ができ、大口径試料化への道筋をつける事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
大口径試料にて電磁振動を印加できる磁場強度における最適周波数等が判明したことから、機械特性評価用に大型試料の作製を行い、機械特性を評価する予定である。
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Causes of Carryover |
主な次年度使用額が生じた理由としては、コロナの影響により予定していた国際学会をキャンセルしたため、旅費の支出がほとんど無かったためである。
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Research Products
(1 results)