2022 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of engineered designer microalgae by using a genome manipulation technology
Project/Area Number |
20K05233
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河邉 佳典 九州大学, 工学研究院, 准教授 (30448401)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 微細藻類 / クラミドモナス / 人工遺伝子発現システム / 人工転写因子 / dCas9転写活性化システム / ゲノム操作 / 遺伝子発現制御 / 人工遺伝子回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を通じて以下の成果が得られた。 微細藻類クラミドモナスの核ゲノムに対して、遺伝子組換えシステムとして広く用いられているCre/loxP技術を適用したところ、細胞ゲノムへの部位特異的遺伝子改変が可能であった。外来遺伝子を高安定に高発現可能なクラミドモナスを独自のライブラリーからスクリーニングし、既往の報告よりも高発現を示しかつ導入遺伝子を安定的に発現可能な細胞株の作製に成功した。開発した細胞株には導入した外来遺伝子発現ユニットにloxPを挿入しておいたため、目的遺伝子IFNをCre/loxP反応で部位特異的に組込む、リターゲティングを行った。取得した細胞は、薬剤圧のない状態で30日間、初期培養時の発現量を維持してIFNタンパク質を安定生産可能であった。これらのことから、目的遺伝子のリターゲティングができ、導入した遺伝子を高安定に発現する細胞株(Chlamy/S)を開発できた。 さらなる目的遺伝子高発現化のために、Tet転写活性化システムをベースにした人工転写因子による人工遺伝子発現システムの開発を行った。はじめに微細藻類に適した人工遺伝子発現システムの評価モデル系を構築した。評価系をベースとした、微細藻類に適した転写活性化ドメインの探索およびそれに適した人工プロモーターの開発を試みた。その結果、クラミドモナスで最も強いHRプロモーターを使用した場合と比較して、14倍高い目的遺伝子発現が認められた。また、人工転写因子のDNA結合特性を活かした薬剤依存的な遺伝子発現制御を行ったところ、添加薬剤濃度に応じた遺伝子発現制御が可能であった。 さらに、標的遺伝子に対する遺伝子発現活性化システム(dCas9-転写活性化システム)を検討し、クラミドモナスに適したdCas9や転写活性化ドメインを調査した。その結果、HRプロモーター活性を最大約7倍増強させることができた。
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Research Products
(5 results)