2023 Fiscal Year Annual Research Report
Control of solution and aggrigation properties of ferrocenyl bola surfactant
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20K05243
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| Research Institution | Yamagata University |
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Principal Investigator |
木島 龍朗 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50272084)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | フェロセン / ４級アンモニウムイオン / Bola型界面活性剤 / 粘性液体 / 棒状ミセル / 有機塩 / レドックス応答性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
フェロセン修飾カチオン性界面活性剤は、疎水鎖が長くなるほど分子集合体形成能が高くなり、フェロセン環への置換基数が多くなるほど親水基部の分子内静電反発により分子集合体形成能が低くなることが明らかになったので、新たに疎水鎖の最も長い1,1'-bis(15-ferrocenylpentadecyltrimethylammonium bromide:15BFTMA)を合成し、先に合成に成功している4種の新規フェロセン修飾界面活性剤（1,1'-Ferrocene-bis(undecyltrimethylammonium bromide:11BFTMA), 6-Ferrocenylhexyltrimethylammonium Bromide:6SFTMA，1,1'-Bis-(6-ferrocenylhexyltrimethylammoniumbromide:6SBFTMA,Trimethyl-12-((4-oxo-4-ferrocenylbutanoyl)oxy)dodecane-1-ammoniumbromide:12MFTMA)との粘性挙動に対する疎水鎖の影響を比較した。しかし、新たに合成した15BFTMAは溶媒への溶解性が非常に悪く、正確に粘性挙動評価をすることができなかった。
対イオンとしての有機塩にサリチル酸ナトリウム(NaSal)およびp-トルエンスルホン酸(NapTS)を用いたところ、NaSal添加系において溶液粘性を確認することができ、大きなネットワーク構造をSEMにて観察することにも成功した。この粘性液体は、SAXSによる構造解析とDLSによる可溶化検討から、約50Åの分子断面構造を構成するSyn型で、二つの親水基を外側に向けたミセル様集合体を形成していること、更にKratky plotから棒状ミセルになっていることが示唆された。また粘性流体に対して電解酸化および化学的酸化を行うことで、分子中に存在するフェロセン部位のイオン化に起因する集合体崩壊が起こり、粘度低下を確認することができた。この粘性変化は可逆的であることから、酸化還元により粘性制御が可能であることもわかった。
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