2021 Fiscal Year Research-status Report
Magnetic materials exploration using data-driven AI that can explain structure-property mechanisms
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20K05301
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
DAM HieuChi 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (70397230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 卓 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50270955)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | データ駆動型材料探索 / 結晶性磁性材料 / 説明可能なAI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は構造物性機構の理解を重視したAIと材料科学の首尾一貫的な枠組みを構築し,RE(希土類金属)ーT(遷移金属・構造安定化元素)ーX(軽元素)結晶性 磁性材料の候補空間を系統的に探索し,高磁気能で構造安定性をもつ代替結晶候補を発見することと構造物性科学に対して,理解・応用の両面で貢献することを 目的とした. データ駆動型AIの構築を行い,構造 物性機構の理解を進めて,高性能な代替結晶の候補を呈示できるようにした.本年度は前年度の研究に引き続き以下に挙げる2つ内容を着目して,研究を遂行した.
1) 構築した結晶性材料データベースから優れた磁気特性を示すThMn12構造を持つSmFe12系化合物をホスト格子として選定し,結晶性構造の各原子サイトへの元素置換・挿入操作で作成できる膨大な候補空間を自動生成機によって構築した。具体的に、SmFe(12-α-β)XαYβの組成を持つ安定結晶構造を探索ターゲットとした。SmFe(12-α-β)XαY βの構造は、元のSmFe12構造の鉄サイトにα+β<4の領域でX,Y元素-Mo, Zn, Co, Cu, Ti, Al, Gaを置換したものである。
2)元素置換によって安定化する可能性のある結晶構造を高速に探索し、その安定化機構を明らかにするために第一原理計算とクエリーアンドラーンの能動学習手法を統合した全体のサイクルを設計し、材料探索手法を確立して、優れた磁気特性を示すThMn12構造を持つSmFe12系化合物に適用した。開発した材料探索手法の特徴としては、(i)限られた第一原理計算データで生成エネルギーを正確に見積もり、(ii)構造探索プロセスの進捗を視覚的にモニターし、(iii)構造と生成エネルギーの相関を抽出し、(iv)続く第一原理計算のために最も有益なSmFe12-置換構造の候補を推奨することが可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究代表者は実験・計算・データ科学の融合による物質科学研究のために応用性と学理性を両立するマテリアルズインフォマティクスの基盤技術の構築を長年従事し,十分な経験を保有している.材料の記述子の設計と高い精度で物性値を予測する手法,材料構造物性機構を解明するためにデータ駆動型の材料類似度評価方法,研究者の直観が働きやすい物質空間を可視化する手法,物質の構造物性の物理法則や反応機構を帰納的に解明する手法など,一連の首尾一貫的なフレー ムワークを構築してきたため,本研究は概ね順調に進展している
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Strategy for Future Research Activity |
計画した研究目標を達成する為に,今後の研究に次に挙げる2つの到達点を設定し,研究を遂行する予定である. 1) ThMn12構造以外のRE-T-X結晶性材料をホスト格子として,他のRE-T-X結晶性材料の候補を特定し,さらに第一原理計算を用いて理論検証を行う.特にRE (Nd, Sm, Zr)ーT (Fe, Co, Ti, Al, Si, V, Cr, Mn, Mo, W)ーX (H, B, N, O) をより網羅的に検討する. 2)特定の元素群についてより完全な相図を求め、系統的に安定なRE-T-X結晶性材料の候補を発掘し,特性の良いRE-T-X磁石の代替結晶を探索する.
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Causes of Carryover |
コロナ禍により旅費や人件費・謝金は計画通りに実行できなかった.次年度に研究成果報告するための旅費や研究加速化するための人件費・謝金の使用額が生じ る.
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Research Products
(2 results)