2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K05350
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
大滝 正訓 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (20612683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 有紀 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (60387066)
廣井 朋子 聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 講師 (20238398)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | MDシミュレーション / RI実験 / 結晶成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は結晶化における溶液成長の素過程を分子レベルで明らかにする事を目的とし、実験、シミュレーションの両面からアプローチを行う。令和4年度(2022年度)は、RI実験の遅れから実験を中心に進める予定あったが、立方晶インスリンの実験で結晶化に再現性が得られず、再度実験系の検討を行った。また、立方晶インスリンのMDシミュレーションを前年度から継続し行った。
1.RIによる水分子取り込み実験:立方晶インスリンの単結晶が2021年以に購入した試薬と、新たに購入した試薬で結晶化実験の再現性が取れなかった。現在、結晶化条件の再検討を行い、これまでと同様の結晶が得られる条件を探索中である。
2.MDシミュレーション:昨年度からつづけている立方晶インスリンの結晶状態、溶液状態、中間状態について自由エネルギーの変化量を評価した。また、タンパク質近傍の水と溶液中での水分子の移動度の解析を行った結果、立方晶内に存在する、水のチャネルの中心については、溶液中と同程度の水分子の移動が起こっていた。これらの結果は報告準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
立方晶インスリンの結晶化において、再現性が得られなかったため、実験条件を再検討する必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
MDシミュレーションの結果をまとめて、2023年度中に投稿予定である。 また、RI実験にかんしては、立方晶インスリンの結晶化条件の再現性得られなかった場合、イノシン5’ー一リン酸とリゾチームにおいて実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
MDシミュレーションに関して2020年度、2021年度に整備したため、今年度は費用がかからなかった。非RI実験で必要なタンパク質等の試薬のみの購入となったため、次年度使用額が生じた。
次年度の使用計画はRI試薬の購入と、タンパク質等の試薬、論文投稿にかかる費用(英文校閲費を含む)を予定している。
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Research Products
(1 results)