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2021 Fiscal Year Research-status Report

超音速フリージェットPVD法を用いた磁性薄膜集積型光非相反素子の創成

Research Project

Project/Area Number 20K05365
Research InstitutionShibaura Institute of Technology

Principal Investigator

横井 秀樹  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90251636)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 湯本 敦史  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20383987)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords光非相反素子 / 超音速フリージェットPVD法 / 磁性ガーネット / シリコン
Outline of Annual Research Achievements

光通信システムでは、光源に用いられる半導体レーザの発振安定化のため、光非相反素子である光アイソレータが必要不可欠である。近赤外領域では、光アイソレータを構成するとき、使用波長域で透明であり、大きな磁気光学効果を示す磁性ガーネットが用いられる。非相反移相効果を利用した導波路型光アイソレータは、ファラデー回転型素子のように位相整合条件を満足する必要が無く、印加磁界の制御も容易である。Siなどの高屈折率材料を導波層とする磁気光学導波路では、伝搬する光波に大きな非相反移相量が生じることが研究代表者により報告されている。本研究では、任意の位置に任意の材料を直接成膜できる超音速フリージェットPVD法により、Si導波層上に磁性ガーネット薄膜を直接成膜して磁気光学導波路を製作し、得られた磁気光学導波路を用いて光アイソレータや光サーキュレータを実現することで、シリコンフォトニクスの更なる発展に寄与する。
当該年度において、超音速フリージェットPVD法により、SiO2基板やSi基板上への磁性ガーネット薄膜の成膜を行った。準備したCe置換Y3Fe5O12 (Ce:YIG) ターゲットを用いて成膜を行い、走査型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡などにより表面を観察した。また、X線回折により結晶性の評価、振動試料型磁力計により磁気特性の評価を行った。さらに、分光エリプソメータを用いて磁性ガーネット薄膜の屈折率、消衰係数を測定した。干渉計光アイソレータにおいて、一方の導波路上にのみ磁性ガーネットを成膜することを目的として、超音速フリージェットPVD法による局所的成膜を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究業績の概要に記載の通り、当該年度において、準備したCe置換Y3Fe5O12 (Ce:YIG) ターゲットを用いてCe:YIG薄膜の成膜が実現できた。成膜に用いたSiO2基板やSi基板上に、Ce:YIG薄膜が密着性良く成膜されていることを確認した。密着性が良好であるということは、Si導波層上に超音速フリージェットPVD法により磁性ガーネットを成膜して得られる磁気光学導波路に対して様々な導波路製作プロセスを施しても、薄膜の剥離等の問題が生じないことを意味する。Y3Fe5O12 (YIG) の場合と同様に、Ce:YIGをターゲットとして用いた場合でも、導波路型光非相反素子の製作に対して、超音速フリージェットPVD法を用いた成膜が応用可能であることが確認できた。
得られたCe:YIG薄膜に対して、走査型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡などによる表面観察、X線回折による結晶性の評価、振動試料型磁力計による磁気特性の評価が完了した。分光エリプソメータを用いた磁性ガーネット薄膜の屈折率、消衰係数の測定については、継続して測定を行い、測定値の正当性を確認する。

Strategy for Future Research Activity

分光エリプソメータによるCe:YIG薄膜の屈折率評価のため、SiO2基板やSi基板等の各種基板上に、Ce:YIG薄膜の成膜を行う。Ce:YIG薄膜の表面平坦性が分光エリプソメータによる屈折率評価に影響を与えるため、成膜後のCe:YIG薄膜の平坦化についても検討を行う。測定により得られた屈折率の値をもとに、非相反移相効果を利用した導波路型光アイソレータを設計する。
成膜した磁性ガーネット薄膜を用いた磁気光学導波路が光導波路として利用できるかどうか調べ、成膜条件を決定する。具体的な導波路製作プロセスとして、まず、成膜された磁性ガーネット薄膜に通常の導波路加工プロセス(露光及びエッチングプロセス)を用いて三次元加工を施し、導波路形状の確認及び光伝搬損失の評価を行う。別の製作プロセスとして、Si基板あるいはSilicon On Insulator (SOI) 基板に局所的にマスクを形成し、超音速フリージェットPVD法により磁性ガーネット薄膜を成膜することで、三次元光導波路を製作する。導波路形状の確認及び光伝搬損失の評価を行い、磁気光学導波路製作プロセスを決定する。

Causes of Carryover

本研究課題における研究成果を投稿して成果を発表する予定としていた国際会議が新型コロナウイルスの感染拡大により開催中止となるなど、当該年度において、当初計画していた予算執行ができなかったため、次年度使用が生じている。
今年度、学術雑誌や国際会議などに研究成果を投稿し、成果を発表する際の予算として使用することを計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Creation of magnetic thin film integrated optical non-reciprocal element using supersonic free jet PVD method2022

    • Author(s)
      Hideki Yokoi
    • Journal Title

      IngentaConnect

      Volume: 2022 Pages: 56-58

    • DOI

      10.21820/23987073.2022.1.56

    • Open Access
  • [Presentation] 超音速フリージェットPVD法によるSi導波層を有する磁気光学導波路の製作2021

    • Author(s)
      道野司, 横井秀樹, 湯本敦史
    • Organizer
      第82回応用物理学会学術講演会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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