2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of image processing method to significantly improve the energy resolution of WDS-PIXE
| Project/Area Number |
20K05385
|
|---|
| Research Institution | Tokyo City University |
|---|
Principal Investigator |
羽倉 尚人 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (00710419)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 創 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所 環境技術開発センター, 研究主幹 (40446399)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
| Keywords | PIXE / 波長分散型分光システム / 輝点重心処理 / 超解像処理 / 画素ずらし |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、数MeV級のイオンビームを用いた高エネルギー分解能の分析手法の構築を目指している。イオンビームをターゲットに照射することで発生する特性X線から含有元素の特定を行う荷電粒子線励起X線分光（Particle Induced X-ray Emission：PIXE）法は高感度の分析が可能であり、様々な分野において広く用いられている手法である。このエネルギー分解能を飛躍的に向上させるために分光結晶を導入した波長分散型PIXE（WDS-PIXE）法は、これまでにも研究されてきているが、本研究の特徴は、CCDイメージセンサーで取得した特性X線の輝点に対し、3つの画像処理技法（重心処理、超解像処理、画素ずらし）を適用するところにある。従来法ではX線を検出するための真空容器を大きくし、X線光源となるイオンビーム照射されるターゲットとX線の検出器の距離を大きく取ることでエネルギー分解能を高めるという手法が取られていた。本研究では、真空容器全体を小型化し、X線の集光効率を高く確保しつつ、エネルギー分解能の劣化を画像処理技法の導入により従来型と同等に保持することを目的とした。X線の輝点をCCDイメージセンサーで取得し、画像処理技法が適用可能であることを確認してきた。
2023年度は、製作した真空容器内に分光結晶や検出器を配置するための治具に関する検討を進めるとともに、ビーム試験等を実施した。また、分析対象とする試料に対して、従来方式でのPIXE測定に加え、IBIL法という可視光域の光を検出する手法を実施するなど、WDS-PIXEとの比較を実施するためのデータを蓄積してきた。
上記の研究成果は2023年10月（12P-25）のIBA/PIXE2023、2023年1月（P-26）IZES2023において報告した。
|
