2023 Fiscal Year Annual Research Report
新規脱硫触媒の耐硫黄性評価方法の開発と耐硫黄性発現のメカニズム解明
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20K05577
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
神田 康晴 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70447085)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リン化ロジウム / 昇温硫化 / 二酸化硫黄 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、二酸化硫黄を用いて昇温硫化(SO2-TPS)プロファイルの測定を行い、リン化ロジウムが高い耐硫黄性を発現する理由について検討した。SO2-TPDプロファイルの測定結果から、5%ロジウム(5Rh)触媒では、100℃以下に二酸化硫黄の脱離ピークと200℃~250℃付近に二酸化硫黄の消費ピークが確認された。なお、5Rh触媒の還元温度を変えても、このプロファイルに大きな違いは見られなかった。さらに、リンを0.8%(P/Rh比0.5)添加した5Rh-0.8P触媒では、250℃付近に二酸化硫黄の消費ピークが見られた。さらに、この触媒の還元処理温度を高くすることによってリン化ロジウムが生成すると、250℃付近の二酸化硫黄の消費ピークは消失した。さらに、リンを1.5%添加した5Rh-1.5P触媒では、低い還元温度で処理してもほとんど二酸化硫黄の消費ピークは確認できなかった。また、還元温度を高くした5Rh-1.5P触媒でも、二酸化硫黄の消費ピークは確認できなかった。 ロジウム触媒へのリン添加量の増加および還元温度の上昇により、リン化ロジウムが生成しやすくなることを明らかにしている。このことから、ロジウム触媒にリンを添加して適切な温度で水素還元することでリン化ロジウムが生成し、これにより二酸化硫黄の消費量が減少することがわかった。また、TPSプロファイルにおける二酸化硫黄の消費量は、硫化水素の場合よりも明確に少なかった。
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Research Products
(2 results)