2023 Fiscal Year Annual Research Report
選択的なイオン結晶形成に基づく白金族金属の選択回収と多孔質触媒創製
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20K05578
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| Research Institution | Akita University |
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Principal Investigator |
松本 和也 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (70467025)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 洋史 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (40447206)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 白金族金属 / 選択回収 / 酸素発生触媒 / ロジウム / 酸化イリジウム / 第一級アミン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，白金族金属の塩化物錯アニオンと第一級アミン化合物がイオン結晶を形成することを利用し，新たな金属回収法を開発するとともに，イオン結晶の焼成により高活性な多孔質触媒の作製を行うことを目的とする。
令和５年度は，イリジウム含有イオン結晶の焼成による多孔質酸化イリジウム触媒のさらなる高活性化のため，イオン結晶作製に使用するアミンの構造探索と触媒作製条件の最適化を行った。前年度までの研究にて，低い焼成温度の方が触媒活性が高くなることが判明していたため，これまで用いてきたp-フェニレンジアミンよりも低温での焼成が可能となるアニリンを用いたイオン結晶作製と焼成による触媒化を検討した。アミンをアニリンに変更した結果，焼成温度を30 ℃ほど低温化することができ，電気化学測定からは酸素発生過電圧が15 mVほど低下することが判明した。アミンの変更に伴う焼成温度の低下により，極めて優れた酸素発生触媒能を示す酸化イリジウム触媒となることが明らかとなった。
研究期間全体を通じた研究にて，白金族金属の定量的かつ高選択的な回収法の開発に成功した。特に塩酸溶液中のロジウムに対し，メラミンが極めて有用な沈殿回収剤となることが明らかとなった。また，白金族金属と第一級アミン化合物が形成するイオン結晶の焼成により，多孔質金属触媒を作製することにも成功した。イリジウム含有イオン結晶からは多孔質酸化イリジウム触媒が作製でき，極めて優れた酸素発生触媒として機能することが明らかとなった。
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