2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K05671
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
望月 大 東京電機大学, 工学部, 教授 (90434315)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 交互積層体 / 金属酸化物 / 層状複水酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、異種の金属酸化物層をナノメートルスケールで交互に積層した新奇ナノハイブリッド型二酸化炭素還元触媒の創出を目的としている。本手法では,異種の層状無機酸化物が創出する空間を精密に制御することで,①反応基質捕捉・活性化部位、②電子注入部位、さらに③反応基質の拡散空間を持った反応場の提供を目指す。不均一触媒反応中の反応サイトの構造と電子状態の変化が触媒反応活性を支配するため。より活性高い触媒の開発には、反応中の反応サイトの構造や電子状態といった遷移状態の制御が必要である。以上の検討は、二酸化炭素還元触媒反応への礎となるのに加え、新奇ナノ材料創製に向けた新機軸を付与する可能性がある。今年度の研究ではそこで、NiAl LDHとTi0.91O2をナノシート化し交互積層することにした。NiAl LDHはCO2吸着能をもち、かつ深紫外光によって優れたCO2の光還元活性を示す、Ti0.91O2は紫外光を吸収し電子移動を起こすいった特性をもつ。さらに、ナノシート化で表面積が大きくなることで広いヘテロ界面が得られる。これらのことから、NiAl LDH、Ti0.91O2ナノシート交互積層によって、広いヘテロ界面を持たせ、光生成キャリアの移動の促進ができることから優れたCO2光触媒還元が期待できる。NiAl LDHナノシートホルムアミド分散液をTi0.91O2ナノシートホルムアミド分散液に加え撹拌し沈殿物を得た。これを遠心分離で回収し乾燥させ、Ti0.91O2/NiAl LDHナノシート交互積層体を得た。SEM-EDS像より、得られた試料においてシートが層状に重なった状態を確認でき、各ナノシート由来の元素(Ni、Ti、O)の共存を確認した。これらのことから、Ti0.91O2/NiAl LDHナノシート交互積層体の合成ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたサンプル調製に時間がかかり、二酸化炭素還元反応の検討がまだ十分にできておらず、次年度の計画まで繰り延べされており、やや遅れていると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度では、ヘテロ積層半導体の二酸化炭素還元触媒へ応用する。二酸化炭素を効率よく有用な化合物に変換するために、層間に金属触媒を導入させた後、二酸化炭素を吸着させ、層間内に二酸化炭素を濃縮させる。そこで濃縮された二酸化炭素が、超臨界状態の二酸化炭素と同様に、金属触媒と接触することで、二酸化炭素の還元反応が効果的に進行すると予測し、検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍における研究の遅れがあり、使用額が減ったため。
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