2020 Fiscal Year Research-status Report
あらゆる新興・再興感染症を標的にする糖鎖修飾siRNAの創製
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20K05707
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
江原 靖人 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40251657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
開發 邦宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 学術研究員 (70419464)
嵯峨 慎 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 部局研究員 (10787667)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | インフルエンザウイルス / RNA / 糖鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
都市化、グローバル化、地球温暖化などの影響でインフルエンザ、デング熱、エボラ出血熱、ジカ熱などの新興・再興感染症の発生事例が近年爆発的に増加しつつあり、近年では新型コロナウイルスの発生・拡大が喫緊の問題となっている。これらウイルスと宿主への感染においては必ずウイルス表面のレセプターが関与している。新型コロナウイルスの場合、宿主のACE2タンパク質とスパイク(S)タンパク質、インフルエンザウイルスの場合、宿主の気道細胞表面に存在するシアル酸と結合する、ヘマグルチニン(HA)という糖鎖レセプターである。本研究では、これらの感染症に対し、糖鎖修飾核酸が治療薬として有効であることを実証する。今年度はインフルエンザウイルスを対象とし、申請者の論文(Bioconjugate Chemistry, Vol. 29, 1490-1494, (2018))の手法を利用し、シアル酸修飾ヌクレオチドの合成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シアル酸修飾核酸の合成は完了したが、新型コロナウイルス拡大により研究時間に影響が出たため、感染阻害実験を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はシアル酸修飾核酸を用いた、インフルエンザウイルスに対する感染阻害実験を行う。
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Causes of Carryover |
感染阻害実験が行えなかったことから、当初予定した試薬の購入を行わなかったため。
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