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2022 Fiscal Year Annual Research Report

陸棲シアノバクテリアがもつ新規紫外線吸収物質の生理機能解析

Research Project

Project/Area Number 20K05724
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

坂本 敏夫  金沢大学, 生命理工学系, 准教授 (70324069)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords環境耐性 / 極限環境生物 / 光合成 / 天然物 / 無視生活様式
Outline of Annual Research Achievements

陸棲シアノバクテリアNostoc commune(イシクラゲ)は,休眠胞子などを形成することなく,非常に強い乾燥耐性を獲得して陸上環境に適応している。この性質を利用して本生物を和紙と複合化した「光合成をする紙」の試作品の提供を受けた。「光合成をする紙」は、和紙の原料となるコウゾの繊維とイシクラゲの葉状体の小片から構成されており、吸水させることによって光合成能を回復した。イシクラゲは紫外線に対する防御機構の一つとしてマイコスポリン様アミノ酸 (MAA)をもつ。MAAはUV-A/Bを吸収する水溶性の紫外線吸収色素である。イシクラゲはMAAの違いによって4種類の化学型に分けられる。「光合成をする紙」において複数のMAAが検出され、複数の化学型の混合物であること、また、MAAを保持した状態で和紙と複合化されていることが実験的に示された。ここでの試みは芸術作品の素材とすることを想定しているが、ストレス環境下で光合成装置を保護するしくみの解明や生物活性を長期に乾燥保存する技術開発へ活かされていくであろうと期待する。本研究課題において乾燥状態で最長8年間保存したイシクラゲのサンプルでも光合成活性を維持していることが示されており、「光合成をする紙」においても長期にわたって光合成活性を維持できると考える。
これまでの研究によりMAA合成に関与するmys遺伝子群をA型から単離している。B、C、D型のイシクラゲからmys遺伝子群をPCRにより増幅する実験を実施して遺伝子の一部を単離することができた。現在、引き続き遺伝子全長を単離する実験を進めている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Longevity of Photosynthesis under Desiccated State2022

    • Author(s)
      Toshio Sakamoto
    • Organizer
      17th International Symposium on Phototrophic Prokaryotes
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] イシクラゲの光合成活性は長期間乾燥状態で維持されている2022

    • Author(s)
      坂本敏夫
    • Organizer
      藍藻の分子生物学2022

URL: 

Published: 2023-12-25  

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