2022 Fiscal Year Research-status Report
シスプラチンの効果を高め副作用を軽減する新規がん治療戦略の開発
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20K05757
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
藤垣 英嗣 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (00612631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 康子 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (00331869)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シスプラチン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに明らかにした化合物Xによるシスプラチン誘発性腎障害軽減作用について、腎臓でのアポトーシスに対する影響を評価した。シスプラチンと化合物Xを投与したマウスの腎組織を用いてアポトーシスに関与するタンパク質であるBcl-2関連Xタンパク質(BAX)とCleaved Caspase-3の発現量をウエスタンブロットにより評価した。シスプラチン投与によりBAXとCleaved Caspase-3タンパク質は増加したが、化合物Xの投与によりBAXとCleaved Caspase-3タンパク質量は減少した。これらの結果から、化合物Xはシスプラチンによる腎尿細管細胞のアポトーシスを軽減することが明らかになった。さらに、今年度は、化合物X以外の化合物(化合物Y)についても同様な効果が得られるかを検証したところ、化合物Yもシスプラチン誘発性腎障害軽減作用を持つことを明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定であった化合物Xのシスプラチン誘発性腎障害軽減作用に加え、他の化合物についても腎障害軽減作用を持つことを明らかにすることができた。研究計画は順調に進行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
特許出願の関係から学会発表や論文発表を控えていた。今後は学会や論文発表を行い、研究成果を広く公表し、企業との共同研究などへと繋げる。
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Causes of Carryover |
特許出願のために控えていた論文・学会発表を行うため。
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