2022 Fiscal Year Annual Research Report
Characterization and application of novel dye-linked L-glutamate dehydrogenase
Project/Area Number |
20K05834
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
里村 武範 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (50412317)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 色素依存性脱水素酵素 / L-グルタミン酸 / バイオセンサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、色素依存性グルタミン酸脱水素酵素(Dye-GluDH)活性を有する好熱菌由来新規タンパク質の電気化学的性質の解析を行った。これまでの分光学的手法による酵素の機能解析において本酵素はL-グルタミン酸に対して高い基質特異性を示すことを明らかにしている。そこで、Dye-GluDHの電気化学的性質を解析するために酵素の電気化学測定に適した電子伝達メディエータの探索を行った。その結果、本酵素はジクロロインドフェノールのほかにフェリシアン化カリウム、p-ヨードテトラゾリウムバイオレットを電子受容体として利用できることが明らかになった。そこで、これらの電子受容体を用いてL-グルタミン酸の電気化学的検出を行った。Dye-GluDHとケッチェンブラックやカーボンナノチューブなどの導電性ナノ材料を修飾した電極を作成した。作成したDye-GluDH修飾電極を用いてサイクリックボルタンメトリー(CV)解析を行いDye-GluDH活性によるL-グルタミン酸の検出を行った。Dye-GluDH修飾電極にL-グルタミン酸を添加してCV解析を行うと電子伝達メディエータの酸化還元波の増大が認められた。この結果よりL-グルタミン酸に高い基質特異性を示すDye-GluDHは L-グルタミン酸を電気化学的に検出できるL-グルタミン酸バイオセンサ用素子として有用であることが明らかになった。現在、本研究成果を論文としてまとめている。
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