2021 Fiscal Year Research-status Report
オートファジー抑制因子Rubiconとその阻害剤の機能発現機構の解明
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20K05839
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上西 達也 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10391921)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オートファジー / Rubicon / 阻害剤 / タンパク質複合体 / 構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ドメインを欠損させたRubiconの複数の変異体にエピトープタグを導入し、それぞれが小分子を架橋したセファロースビーズと結合するかどうかを調べたところ、C末端側の一部の領域がこの小分子との相互作用に重要であることを示唆する結果を得た。 またRubiconとの相互作用が既に報告されているタンパク質と上記のドメイン欠損変異体をヒト培養細胞で一過性に発現させ、両者が共沈する組み合わせ・条件を検討したところ、14-3-3タンパク質およびNEMOについては結合に必要とされているドメインに依存した相互作用を確認できた。 さらに、研究室で実施されたインタラクトーム解析から複数の新規因子を得ており、その中の膜タンパク質との相互作用を調べたところ、両者が共沈することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
小分子が架橋されたビーズを用いた相互作用解析では、Rubiconがビーズ自体に非特異的に吸着しやすいため、バックグラウンドが高かったり結果が判然としなかったりと苦戦している。 相互作用因子との複合体形成の評価についてはおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
小分子が架橋されたビーズを用いた相互作用解析では、Rubiconのビーズへの非特異的な吸着を抑える条件を探索し、ドメインの絞り込みを継続する。 相互作用を確認できた既知および新規タンパク質については、Rubiconの全長あるいはドメイン欠損変異体とともにヒト培養細胞で一過性に発現させ、形成された安定な複合体について生化学的なキャラクタリゼーションや構造解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
Rubiconと小分子あるいは相互作用因子との結合の検出は、初年度に入手済みの物品で行うことができた。未使用分は、ヒト培養細胞を用いたタンパク質大量発現に必要な高額の培地や血清の購入に充てたいと考えている。
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