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2023 Fiscal Year Annual Research Report

ヒスチジン立体配置に基づいた細胞膜透過性タンパク質ファミリーの探索と機能解析

Research Project

Project/Area Number 20K05850
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

岩崎 崇  鳥取大学, 農学部, 准教授 (30585584)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsヒスチジン / タンパク質 / 立体構造 / 細胞膜透過 / RNA-Seq / ATP合成阻害
Outline of Annual Research Achievements

これまでに我々は、ヒスチジンが連続した配列を有するタンパク質(ヒスチジン連続タンパク質)がヒト細胞内に効率的に取り込まれる現象を世界に先駆けて発見した。興味深いことに、ヒスチジン連続タンパク質の一部は、細胞内に取り込まれた後に、疾患に関与する挙動(例:細胞毒性)を示す。すなわち、ヒスチジン連続タンパク質は、細胞膜透過能を有した新たな機能性タンパク質であると考えられる。そこで本研究では、ヒト血中に含まれる新しいヒスチジン連続タンパク質について探索・同定・機能解析することを目指した。
2022年度までの研究において、プロテオミクス解析によりヒト血中に存在する細胞膜透過性ヒスチジン連続タンパク質として、ヒトHistidine rich glycoprotein(HRGP)を主成分とする複数種類のヒスチジン連続タンパク質を同定した。2023年度は、HRGPの細胞膜透過と細胞内における機能解析を中心に進めた。その結果、HRGPはヒトHT1080細胞に対して特に高い細胞膜透過能を有することが確認された。また、HRGPはZn2+イオンと結合し、細胞膜透過する際に、Zn2+イオンを細胞内へ輸送していることが分かった。すなわち、HRGPはZn2+イオンのトランスポーターとして機能している可能性が示唆された。さらに、Zn2+イオンの存在/非存在下にてHT1080細胞をHRGPで処理し、RNA-Seq解析を実施したところ、Zn2+イオンとHRGPの共処理によってATP合成に関与する遺伝子群の発現が顕著に抑制されることが明らかになった。以上より、HRGPはZn2+イオンの細胞内トランスポーターとして機能すると同時に、細胞内のATP合成を阻害することで、細胞増殖抑制に関与する挙動を示すことが明らかとなった。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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