2020 Fiscal Year Research-status Report
Why dose many Anisakis nematodes parasitize in the muscle of natural salmon?
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20K05902
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Research Institution | Osaka Institute of Public Health |
Principal Investigator |
阿部 仁一郎 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 総括研究員 (10321936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 孝 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 研究員 (70818145)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 寄生虫 / アニサキス / 食中毒 / 食品衛生 |
Outline of Annual Research Achievements |
アニサキス種鑑別を目的とした、マルチプレックスリアルタイムPCR試験系(1本の反応チューブでヒト寄生主要3種の鑑別)の開発とその有効性を検討した。アニサキスミトコンドリアDNAのチトクロームオキシダーゼサブユニット1遺伝子(cox1)の塩基配列情報を基に、ヒト寄生主要3種各々への特異反応が予想されるプライマーとプローブを設計した。主要3種のDNAならびにその遺伝子組換え体プラスミドを陽性対照として試験したところ、Anisakis simplex sensu stricto、A. pegreffiiは各々に特異な試薬のみで増幅反応が認められ、A. berlandiはその種に特異な試薬とA. simplex sensu strictoの試薬で増幅反応を認めた。各試薬に対する増幅反応のパターンから、これら3種の鑑別が可能であった。以上から、臨床例または鮮魚介類より検出されたアニサキスのうち、ヒト寄生主要3種の鑑別に今回開発したマルチプレックスリアルタイムPCR法は有用と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症等に関わる業務への対応により、サケ科魚類等からアニサキス虫体を回収する余裕がなく、虫体を用いた実験を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の人事異動ならびに新型コロナウイルス感染症等の業務にエフォートを費やす必要があり、本研究内容の継続実施は困難であることから事業を廃止する。
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Causes of Carryover |
・新型コロナウイルス感染症等に関わる業務多忙により、本研究に関わる試薬等を購入し実験する余裕がなかったため。 ・次年度も新型コロナ感染症等に関わる業務等により、本研究内容の遂行が困難であることから事業を廃止し、助成金は返還する。
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