2022 Fiscal Year Research-status Report
キクタニギクの自然開花期を決定する要因の遺伝学的解明
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20K06024
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
住友 克彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 上級研究員 (70391406)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | QTL mapping / flowering time / chrysanthemum |
Outline of Annual Research Achievements |
解析集団の両親系統の全ゲノム配列を取得した。これらの配列について、公開されたキクタニギク染色体情報をリファレンスとして比較し、両親間で遺伝子機能に影響を及ぼすと想定される塩基変異のリストを得た。その中から、以下の条件で絞り込みを行った。 ・解析集団において見いだされた自然開花期に関する3か所のQTL領域に座乗する ・キクタニギクおよびシロイヌナズナの花成および光周性に関連する その結果、第2染色体のQTL領域には13個、第6染色体のQTL領域には2個の花成および光周性関連遺伝子が見いだされた。いずれの遺伝子も早生親側の配列に変異が入っていた。第4染色体のQTL領域には、塩基変異を有する遺伝子は見いだされなかった。これらの遺伝子がキクタニギクの自然開花期の多様性に影響を与えている可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
キクタニギクの染色体情報が公開され,QTL領域に含まれる開花関連遺伝子を探索することによって,原因遺伝子の候補を同定できた.開花特性の遺伝学的解析は順調に実施できていると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
QTL候補遺伝子のアノテーション解析、発現解析を実施する。本研究で得られた知見を取りまとめて論文投稿する。
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Causes of Carryover |
開花期関連遺伝子の候補を絞り込み、同定できたので、次年度使用額を支出して遺伝子発現解析実験を追加で実施する。また得られた結果をとりまとめ、論文投稿に要する費用に用いる。
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