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2021 Fiscal Year Research-status Report

Identification and functional analysis of seminal proteins governing male fertility of the silkworm, Bombyx mori.

Research Project

Project/Area Number 20K06072
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

長岡 純治  京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 准教授 (00303933)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords精子成熟 / 精しょうタンパク質 / オス妊性 / ノックアウト系統 / ISO-Seq / カイコガ
Outline of Annual Research Achievements

成虫オス生殖輸管で発現する遺伝子のライブラリーを作成し,ISO-Seqによる発現遺伝子データベースを構築した。完成したデータベースの有効性を確認するために,すでに二次元電気泳動法により分離されたスポットのN末端配列との照合を行い,その有効性が確認できた。同時に,現在存在しているカイコガゲノム情報に含まれていない遺伝子の存在も予想された。
ゲノム編集法により系統作成したもののうち,ゲノム上でタンデムに並ぶBmSfp49, 53, 54, 62をすべてノックアウトさせた系統は,変異アレルホモ接合 (-/-) 状態で,オス特異的な完全不妊となった。その原因を検討するために,交尾のうにおける無核精子の激しい運動能を獲得と,有核精子束が解離し,緩慢な運動能を獲得する現象には異常が見出されず,同時に,このときに観察される尿素の蓄積にも変化が認められなかった。しかし,交尾後120分以降の受精のうからは,通常,無核精子と有核精子が観察されるが,KO系統では,無核精子のみが観察された。よって,これら精しょうタンパク質は,精子のメス体内における器官内移動に関与している可能性が推定された。
貯精のう特異的に発現するアンジオテンシン変換酵素 (ACEr2)の阻害剤であるcaptopril は,無核精子束の解離には影響せず,無核精子の運動能獲得を抑制することが知られているが,この遺伝子のKO系統を導入したが,条件によっては著しく妊性が悪くなる現象が見出されたので,現在,不妊誘導条件について検討確認している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナ感染症の影響で,遅れていたデータベースの構築が進み,これを利用した解析にめどが立つところまで至った。また,KO系統の作成についても,一時期,系統の維持確認ならびにキャラクタライぜーションが前年の影響で当初,計画よりは遅れているが,効率化検討を進め,対応している。

Strategy for Future Research Activity

オス生殖腺発現遺伝子データベース上,スプライシングバリアントを含む新規な遺伝子および従来の遺伝子アノテーションによって間違った判断がされている遺伝子の修正・整理を行う。同時に,発現遺伝子のランキングを行い,部位別の発現量整理を行う。同時に,このデータベースを利用して,精子成熟に関連して変化する精しょうタンパク質の網羅的な解析をすすめる。
新規KO系統の作成をすすめると同時に,今のところ,大きな表現型が見出されなかった系統については,KOの影響が全くないのかを探るために,二重KO系統が作成できてきたので,野生型オス精液との競争状況におかれたときの,影響を検討する。

Causes of Carryover

研究進行に伴い,発現遺伝子のデータベース化の更なる対応が必要なもので,本年度中に出費できなかった分を必要予算として次年度使用とした。準備・作業自体は十分に進んでいるので,速やかに使用できる状況にある。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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