2020 Fiscal Year Research-status Report
Species identification and assessment of genetic diversity of Japanese cultivated Paulownia
Project/Area Number |
20K06120
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
逢沢 峰昭 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (70436294)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニホンギリ / チョウセンギリ / 会津桐 / 葉緑体DNA / 核マイクロサテライト / 遺伝的多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、遺伝解析によって桐の種識別を行い、各地域の利用種およびその地域的な違いを明らかにすることと、各地域の栽培桐の親木や苗木の遺伝的多様性(遺伝的均一化の有無、近親交配の影響)を明らかにすることである。しかし、2020年度は新型コロナウィルスの感染拡大に伴う県外出張の禁止・自粛により、5月に栃木県内の2箇所において、ニホンギリの花とDNA解析用の葉の試料を採集した以外は、県外地域の桐の採集や、桐栽培地の探索は全くできなかった。また、感染対策に伴う規制により、遺伝マーカーの有効性の確認などの室内実験もほとんどできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は新型コロナウィルスの感染拡大に伴う非常事態宣言の発令により、5月の県外出張による花期のサンプリングができなかった。また、大学における感染対策に伴う授業・実習形態の大幅な変更とその対応および入棟規制などで学内実験さえもほとんど進めることができなかった。以上の理由から、研究課題の進捗に著しい遅れがみられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、5月の花期に福島県に出張し、花筒内に線のないチョウセンギリとされるタイプと線のあるニホンギリのサンプリングを行う。この試料を用いて、葉緑体DNAの種識別マーカーの有効性の確認と核マイクロサテライトマーカーを用いた種識別の可能性について検討する。さらに、福島県内および栃木県内における桐栽培地より試料採集を行い、核マイクロサテライトマーカーを用いた遺伝的多様性の評価を進める。2022年度は、岩手(南部桐)、秋田(秋田桐)、新潟(津南桐)の試料を採集し、遺伝解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴う非常事態宣言の発令により、5月の県外出張による花期のサンプリングができなかったこと、また、大学における感染対策に伴う授業・実習形態の大幅な変更とその対応のため、入棟規制などで学内実験さえもほとんど進めることができなかったため、次年度への繰り越し額が生じた。この予算は、2021年度に核マイクロサテライトマーカーの購入・解析費用として使用する予定である。また、2021年度も宿泊出張はできない可能性が高いため、繰り越し額の一部は日帰り出張の旅費に使用する予定である。
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