2024 Fiscal Year Annual Research Report
本邦温帯域におけるハダカイワシ類の音響生物量推定法の開発と時空間的分布変動の解明
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20K06200
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| Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安間 洋樹 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (50517331)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 暢夫 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (50186326)
前川 和義 北海道大学, 水産科学研究院, 助教 (80250504)
高橋 勇樹 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (00761701)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 中深層性魚類 / 音響資源計測 / ターゲットストレングス |
| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、温帯域である鹿児島湾において、最も優占的な中深層性魚類であるイワハダカを対象に、定量モニタリングを実現するうえで必要な音響特性を得たうえで,夏季・秋季・冬季に行った音響調査により,本種の空間分布,分布密度(及びバイオマス),日周鉛直移動の有無や規模,それらの季節変動等を明らかにした。鹿児島湾の桜島以南全域を含むように8本の調査定線を設定し,鹿児島大学付属練習船南星丸に搭載された計量魚群探知機KFC-3000(Sonic Co.)を用い,38 kHzと120 kHzの体積後方散乱強度(Sv値)を計測した.顕著な音響散乱層が確認された海域においては,昼夜の連続計測を行った他,夜間に中層トロールによる生物採集を行った.持ち帰った生物サンプルを用い,軟X線による鰾の形態観察を行った後,形態情報を回転楕円体モデルに適用し,本種のターゲットストレングス(TS)を求めた.本種からは気泡を満たした鰾が観察され,TS値は比較的高い他,音響調査における鰾共振の影響は少ないことが明らかとなった.イワハダカによる音響散乱層は,深度約100~130 mに形成され,鹿児島湾内の水深120 m以深の全域に広がっていた.調査海域の北東部(垂水市沖)の斜面域においては比較的高い音響反射が観察され,分布密度における地理的な影響が示唆された.音響散乱層における生物密度は,高いところでは数グラム/m2に達すると推定され,構成魚群のほとんどが,顕著な日周鉛直移動を行っていた.鹿児島湾における本種のバイオマスは,夏季において約2千トンと推定された。また,当該海域においてはバイオマスに顕著な季節変動が見られた。
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