2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K06232
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
池田 大介 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (00466806)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 培養肉 / ニホンウナギ / 筋細胞 / 脂肪細胞 / RNA-Seq |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 前年度に続き、ニホンウナギ幼魚より筋組織を分離し、筋芽細胞/筋前駆細胞の初代培養を試みた。筋組織片より遊走した細胞を回収するだけでなく、コラゲナーゼやトリプシン等を使用して酵素的に細胞を分離する方法を確立することができた。分離した細胞を培養して筋管様細胞へと分化させ、抗筋関連タンパク質抗体を用いて免疫染色を行ったところ、同タンパク質の発現が確認された。
2. 分離した筋芽細胞/筋前駆細胞の継代培養を続けていくと、筋芽細胞/筋前駆細胞から増殖が活発な線維芽細胞へと置き換わってしまうことが示唆されたが、これはあくまで外部形態から予想された結果である。そこで、筋組織より分離直後の細胞集団と、ある程度継代した細胞集団より全RNAを抽出し、RNA-Seqによる発現変動遺伝子の同定を行った。その結果、継代回数の増加とともに筋関連遺伝子だけでなく、脂肪細胞に関連する遺伝子の発現量が減少することが強く示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究できない期間が続き進展が遅れていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ニホンウナギ筋組織から筋芽細胞が分離可能であることが明らかとなった。しかしながら、同細胞集団の継代培養を続けていくと、筋細胞から増殖が活発な線維芽細胞へと置き換わってしまうことが遺伝子発現変異からも強く示唆された。今後、線維芽細胞の混入を防ぎ、より効率的に筋芽細胞のみを分離・濃縮する方法を確立していく予定である。
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Causes of Carryover |
一昨年度に研究することができない期間があったため、計画通り支出することができなかった。研究期間の延長を行ったため、迅速な研究遂行に尽力する。
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