2022 Fiscal Year Research-status Report
Plant Breeders' Right and Institutional Settings of Agricultural R&D
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20K06250
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 陽子 北海道大学, 農学研究院, 講師 (30520796)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 育成者権 / 種苗法 / UPOV / PLUTO / 知的財産権 |
Outline of Annual Research Achievements |
品種や品種登録に関する制度が、続けざまに再検討された。具体的には、種苗法改正と種子法廃止である。種苗法は国際条約(UPOV)と連動しており、知的財産権のひとつとして、他の先進国でも、様々な研究蓄積がある。本課題では、これまで海外の育成者権データを対象に、生存分析や差の差分析によるアプローチを試みてきた。今年度はこれらの分析に加え、種子法廃止について、現地調査を実施した。種子法は、種苗法と異なり、日本独自の種子増殖に関する制度で、その廃止は、大きなニュースとなり、現場にも大きな混乱をもたらした。本課題では、その是非を議論するのではなく、廃止によって種子流通がどのように変化するのか、その端緒を探る目的で、種子増殖を担う各都道府県の担当者を訪問し、聞き取り調査などを実施した。 種子生産は、土地条件や地理的条件によって、その得意・不得意が決まり、種子生産に適した地域では、今後も継続的に種子生産を行い、隣接県からの受け入れも視野に入れる。一方で、種子生産に向かない、または、最終生産物に適した地域や、県内では生産者の比較的少ない品種については、種子生産のコストが相対的に高くなるなど、減少する予算の中で、他県に依頼することも想定している。今後は、データの更なる収集を進め、定量的な把握につなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で対面調査が実施できなかったが、徐々に再開した。ただし、補助的なデータの収集で不足している。
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Strategy for Future Research Activity |
改めて対面調査とデータ収集を継続する。
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Causes of Carryover |
現地調査は少しずつ再開したが、データ収集が不足しており、場合によっては購入も検討しているため。
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