2020 Fiscal Year Research-status Report
グラフィカルユーザインタフェースを利用した表明選好法の活用基盤の開発
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20K06251
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
合崎 英男 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (00343765)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | R / Rコマンダー / 表明選好法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、4つの課題に取り組む。第1の課題であるチュートリアルの開発については、Case 3 Best-Worst Scalingのチュートリアルを作成・公開した。これまでに公開しているCase 1 Best-Worst Scalingのチュートリアルについては、使用しているパッケージのアップデートなどを踏まえて加筆・修正を行い、改訂版を公開した。 第2の課題であるRコマンダー用プラグイン・パッケージの開発については、仮想評価法向けパッケージRcmdrPlugin.DCCV、離散選択実験向けパッケージRcmdrPlugin.DCE、およびCase 1 Best-Worst Scaling向けパッケージRcmdrPlugin.BWS1をそれぞれ開発し、Rの公式リポジトリであるThe Comprehensive R Archive Network(CRAN)から公開した。 第3の課題である既存のRパッケージの改良については、仮想評価法向けパッケージDCchoice、離散選択実験向けパッケージsupport.CEs、およびCase 1 Best-Worst Scaling向けパッケージsupport.BWSの改良を行い、CRAN上のそれらパッケージを更新した。加えて、利用者からの要望を踏まえて新規関数の開発に着手した。 第4の課題である関連するパッケージを活用した実証研究の推進と成果の普及については、離散選択実験向けパッケージsupport.CEsを利用した実証研究論文の執筆・投稿、Case 1 Best-Worst Scaling向けパッケージsupport.BWSを活用した調査研究の支援に取り組んだ。また、チュートリアルやパッケージの利用者からの問い合わせメールを通じて、利用者の要望を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大のため、当初計画していた成果普及と利用者からの要望の収集等のための出張が取りやめとなった。ただし、チュートリアルやパッケージの利用者からの問い合わせメールを通じて、利用者の要望を把握することはできた。Rコマンダー用プラグインの開発を優先して初年度で3つのパッケージを開発・公開することができた一方、チュートリアルについてはCase 3 Best-Worst Scaling向けのみ新規公開となった。3つの既存Rパッケージの改良版の公開、利用者からの要望を踏まえた新規関数の開発、パッケージを活用した論文執筆・投稿や調査研究の支援など、ほかの課題については順調に進めることができた。課題によって進捗状況に差があるものの、総合すればおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
第1の課題であるチュートリアルの開発については、チュートリアルで使用しているパッケージの改良や利用者からの要望・質問などを踏まえて既存のチュートリアルの改訂を進める一方、残りの手法のチュートリアルの作成を進める。 第2の課題であるRコマンダー用プラグイン・パッケージの開発については、今年度CRANから公開した3つのパッケージのメンテナンスや改良を進める一方、新規のパッケージの開発にも着手する。 第3の課題である既存Rパッケージの改良については、利用者からの要望や質問なども踏まえつつ改良を進める一方、今年度から開発を進めている新規関数を公開できる水準にまで仕上げる。 第4の課題であるパッケージを活用した実証研究の推進と成果の普及については、新型コロナウイルスの感染状況も踏まえながらとなるが、今年度取り止めた出張計画のうち可能なものについては改めて調整を行う。また、パッケージを活用した調査研究の支援や論文の執筆・投稿などを進める。
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Causes of Carryover |
出張の取り止め、および成果発表準備の遅れるによる英文校正と投稿関連作業の未実施が理由である。英文校正と投稿関連の経費は次年度に支出できる予定である。出張に関しては、新型コロナウイルスの感染状況に依存するが、出張が可能となったものについては改めて調整を行うことで支出する予定である。なお、出張の設定が困難になった場合は、今後計画している新規の成果発表のための経費に充当することを考えている。
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