2020 Fiscal Year Research-status Report
SDGs(持続可能な開発目標)は,細胞培養肉の消費者心理に影響をもたらすか
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20K06253
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
岡部 康成 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (10413569)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 細胞培養肉 / 社会的受容 / リスク認知 / SDGs |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の食関連技術の発展は目覚ましい.しかしながら,以前より,日本の一般市民は食関連技術の発展に否定的であるため,新しい食関連技術の発展のためにはリスクコミュニケ―ションが必要となってくる.円滑なリスクコミュニケーションのためには,一般市民のリスクやベネフィットの認知や受容において重視する要因などについて理解する必要があるが,細胞農業などの新しい食関連技術については検討されてきていない. そこで本研究では,新しい食関連技術として細胞農業,特に細胞培養肉に対する円滑なリスクコミュニケーションの方法を検討することを目的として,アジェンダとしてSDGs(持続可能な開発目標)に着目し,細胞培養肉に対する一般市民のリスクやベネフィットの認知および受容度の変化についてweb調査を実施し,新しい食関連技術の受容に対する意思決定モデルを構築するとともに,SDGsにアジェンダフレーミングすることによる効果を検証することを目的としている. 研究期間の1年目にあたる本年度は,学会や文献調査を通じて海外の動向などを調査し,それを踏まえて,一般市民に対する質問紙法によるweb調査を実施し,新しい食関連技術に対するリスクやベネフィットの認知および受容度などの現状把握を行うことを計画していた. 文献調査については随時,進めてはいるものの,コロナの感染拡大に伴う様々な影響を考慮した結果,予定したweb調査を実施するには至っていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナの感染拡大より予定されていた国内外の学会の中止や延期,連携協力者との打ち合わせの支障,研究以外の業務のエフォートの増大や準備の遅れがみられたことに加え,世間のコロナへの関心の高まりから,現在、予定したweb調査の実施しても,必ずしも本来の目的に沿ったデータ収集が困難であると考えられたためweb調査の実施を見合わせたため,研究の進捗が遅れている. ただし,文献調査は進んでおり,コロナの感染の落ち着きを考慮しつつ次年度にweb調査を進める予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
文献調査は進んでおり,コロナの感染の落ち着きを考慮しつつ次年度にweb調査を進める予定である.
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Causes of Carryover |
今年度については、コロナ感染拡大により,学会の参加や打ち合わせ旅費,web調査の見送りなどによる進捗の遅れから次年度に予算を繰り越すこととなった. 繰り越した金額については,次年度に,当初計画で今年度予定していた学会の参加やweb調査の実施に当てる予定である.
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