2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K06259
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
胡 柏 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (80248624)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 有機農業 / 環境保全型農業 / 持続可能な農業 / 有機農産物 / 有機農法 / 生産者組織 / 地域農業 / 農産物価格 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、①家族経営で3ha以上経営面積を有する取組、②3haの経営面積に至らないが、優れた技術力と経営力で概ね1,000万円以上売上を上げた取組、③各種のコンクールや品評会等で受賞し、「匠」と言われる見本・手本的な取組、④農業法人・会社、地域法人等優れた組織的、地域的取組等高水準有機農業を対象に、取組の経営実態、化学農薬・化学肥料に代わる代替農法の構成およびその経営・環境効果、消費者獲得・販路形成の実態と今後動向、組織的・地域的取組に到達するまでのプロセスや継続していくための条件等を家族経営、企業的経営、組織的・地域的取組の3つの側面から実証的に解明することを目的とする。研究遂行によりこれまでの研究を前進させると共に、低迷している国内有機農業の打開策づくり、情報基盤整備、関連学術分野の研究発展に寄与することである。 2年目(21年度)の研究も、1年目同様、新型感染症の拡大による出張の自粛要請及び海外渡航禁止等の影響で予定していた県外調査や海外調査は実施できなかった。しかし、これまでの調査研究で培われてきた人的ネットワークや資料収集の蓄積により、相応の成果を上げることができた。①2020年農林業センサス調査で捉えた「有機農業に取り組んでいる」約69,000農業経営体のデータを構造的に分析し、高水準取組の抽出を行った。②数件の事例に対して、リモート方式の実態調査を実施し、詳細な資料分析を行った。③これらの成果を有機農業者との交流研修会や有機農業推進計画作成に活かし、研究成果の地域還元、社会還元を行った。④学会誌論文1本を取りまとめて投稿し、掲載することが決まった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「研究実績の概要」欄で述べたように、新型感染症の拡大により県外出張の自粛や海外渡航禁止等が実施され、予定していた県外調査や海外調査が実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目に入っても新型感染症の拡大が収まらず、県外出張の自粛や海外の現地調査も展望が開けない状況にある。しかし、与えられた条件の下で、以下のように研究を前進させる努力を行いたい。 ①既存データの更新・事例整理に加え、高水準有機農業の取組を継続的に収集する。 ②2020年農林業センサスで把握した「有機農業に取り組んでいる」農業経営体の構造分析を継続し、本研究で活用する可能性を探る。 ③上記目的欄に示した高水準取組の抽出・類型化と農法的・経営的到達水準の実態解明を継続的に遂行する。 ④感染症の収束に備えて準備し、条件が整い次第、先端的取組の県外調査や海外調査を実施する。
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Causes of Carryover |
1)次年度使用額が生じた理由:「研究実績の概要」欄で述べたように、新型感染症の拡大により県外出張の自粛や海外渡航禁止等が実施され、予定していた県外調査や海外調査が実施できなかったため。 2)使用計画:感染症の収束に備えて、予定していた県外、海外調査が実施できるように準備する。
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