2023 Fiscal Year Research-status Report
Structure and Challenge of Advanced Paddy Field Utilization: Focusing on Multiple Cropping and Yield Level
Project/Area Number |
20K06274
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
西川 邦夫 茨城大学, 農学部, 准教授 (00726820)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 光義 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40261747)
平林 光幸 農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (40448650)
渡部 岳陽 九州大学, 農学研究院, 准教授 (10371014)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 水田利用 / 二毛作 / 転作助成 / 農業政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は各自が担当に沿って研究を進めるとともに、2024年度に出版を予定している書籍の原稿執筆を行った。 研究分担者の安藤は、基本法改正の議論が進められている中で、ほとんど光の当てられることのなかった農村政策についての評価・検討を水田農業政策と関連させながら行った。そして、構造政策と農村政策の間を繋ぐ集落営農の現状を調査して論稿をまとめた。また、水田の畑地化が土地改良区の運営に与える問題について、過去の転作水田の取扱いの政策文書にまで遡りながら検討を行い、論稿をまとめた。 平林は、『2020年センサス』の分析を通じて、都府県における稲作経営体の動向を集落営農組織の経営展開を中心に明らかにした。 渡部は、水田二毛作が進展し大規模経営が展開しつつある福岡県を事例として、水稲作付と新品種普及の動向について明らかにした。福岡県における水稲の品種開発は、県内に大消費地が存在するという強みを活かし、高品質のものを安定供給することを目途に行われてきた経緯がある。水田二毛作の一翼を担う麦類においても、実需者をターゲットにした品種開発が進められてきたことを明らかにした。 西川は、第1に米政策の展開過程を、主に先行研究や官公庁資料を用いて、水田利用・消費・財政等の複数の側面から分析し、それぞれ現在に至る問題点を明らかにした。第2に、同じく米政策について、現在議論されている基本法の見直しと関連させ、飼料用米と米価形成の側面から問題点を明らかにした。第3に、茨城県および山形県における水稲新品種普及の実態と要因について、実態分析から明らかにした。 書籍の出版については原稿は全て作成が終了しており、『水田利用と農業政策』として筑波書房から出版される予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の公表方法として目標としていた、書籍刊行のめどが立ったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は書籍を刊行し、最終年度の研究成果としたい。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍のために、実態調査を中心として研究ができなかった期間に生じた未執行予算を、2023年度も執行することができなかった。研究自体は順調に進展しているので、2024年度に実態調査を中心に執行を進めたい。
|
Research Products
(18 results)