2021 Fiscal Year Research-status Report
土壌水分・熱移動モデルと種子出芽モデルによる野菜播種時の最適な灌水方法の提案
Project/Area Number |
20K06307
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
亀山 幸司 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (90414432)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 灌水 / 地温 / ニンジン種子 / 発芽 / 出芽 |
Outline of Annual Research Achievements |
異なる灌水スケジューリング(N:非灌水区,M:1日1回5mm朝灌水区,E:1日1回夕5mm灌水区,ME:1日2回2.5mm灌水区)でのニンジン種子出芽率の測定を圃場条件下で播種後14日間行った.同時に,深さ2 cmでの土壌水分ポテンシャルと地温を測定した.地温は夜間の20℃から昼間の45℃まで大きく変動した.ニンジン種子は35℃以上での発芽が不可能なため,種子の発芽においては夜間が重要となると考えられる.また,夕方灌水区(E)において夜間の水分ポテンシャルが最も高く推移した.それと対応して,14日間の累積出芽率は夕方灌水区で最も高かった.以上から,夏季のニンジン種子の出芽の安定化のためには夕方灌水が効果的であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
夏季のニンジン種子出芽を安定化させるための灌水スケジューリングが今年度の実験から明らかとなり,当初の予定以上の成果が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,圃場試験結果のとりまとめを行うと共に,モデル化の検討を進める.
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの感染拡大により予定していた国際学会への参加ができなかったため,残額が発生した.残額については,次年度,複数の国内学会への参加により支出する.
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