2022 Fiscal Year Annual Research Report
光センシングに基づく非破壊的計測技術のスマート農業への応用研究
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20K06311
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
張 樹槐 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (90261429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
叶 旭君 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10708168)
伊藤 篤史 地方独立行政法人青森県産業技術センター, 農林部門, 主任研究員 (40582333)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 光センシング / 非破壊品質測定 / スマート農業 / 篤農家の知恵・勘 / 可視化 / 連続測定 / 栽培管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,前年度に得られた糖度や質量の長期間連続測定などに係る主な実験結果の検証に加え,土壌水分センサーの設置方法や栽培時期(普通作型、抑制作型)やそれらに対する潅水方法の影響,さらに質量測定データに対する温度補正方法についても検討を行った。 土壌水分センサーの設置方法について,底面灌水用不織布と防根用不織布の間に工夫することで十和田砂の水分量を推定することが可能であった。普通作型での果重は1900g以上,糖度は15%Brix超,抑制作型での果重は1700g以上,糖度は15%Brixであった。しかし、二つの作型において灌水方法の違いによる果重、糖度の差は判然としなかった。また統計的な差はないが,着果節位が高いほど糖度が高くなる傾向が見られた。 本研究で改良した糖度計及び考案したロードセルによる質量計を用いて,糖度や質量の連続測定の結果では,昨年度と同様,生育期間において継続的に増加していくことが問題なく取得できると同時に,昼夜において大きく変動している結果も再確認した。ただ,これらの昼夜変動の一部は測定装置の温度特性に由来していると推測され,得られた温度と質量のデータを基に,温度の影響を補正するための回帰統計解析を行った。その結果,温度の影響が約1時間遅れること,温度変化の速度によって影響の大きさが異なることがわかった。 加えて,地域資源である十和田砂を用いたプランター方式礫耕栽培では,潅水の時間帯を①朝,②夕および③朝・夕を比較したところ,生育中期以降に②夕の時間帯とすることで,果実糖度は高く,かつ果実間のばらつきが少なかった。
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Research Products
(3 results)