2020 Fiscal Year Research-status Report
三次元計測と三次元モデルを用いた植物形状の定量的評価手法の開発
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20K06316
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
岡山 毅 茨城大学, 農学部, 教授 (90575226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 佑哉 茨城大学, 農学部, 助教 (30805007)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 三次元解析 / 植物モニタリング / 深度カメラ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、屋内栽培システムの準備、深度カメラによるイチゴ植物撮影実験およびイチゴ植物の水ストレス応答の三次元解析予備実験を実施した。また、並行してイチゴ植物の三次元パラメトリック基礎モデルの構築も実施した。 屋内栽培システムとして、植物栽培用LED照明(80W、植物直上付近の光合成光量子束密度約450μmol m-2 s-1)を用意し、その直下に育苗培土を充填したワグネルポットを設置したものを1セットとし、これを12セット準備した。 深度カメラによるイチゴ植物撮影実験として、Intel社製のRealSense D415とD435を用意し、イチゴ植物の三次元情報を取得した。その結果、D415がD435よりも、ノイズが少なく明瞭にイチゴ植物の三次元情報が取得できることが明らかとなったため、次に述べる予備実験ではD415を利用した。 イチゴ植物の水ストレス応答の三次元解析予備実験の概要は、深度カメラの撮影範囲に、先述した栽培システムを6セット用い、3セットに水ストレス与え、残りの3セットをコントロール区として通常通り、潅水を行った。深度カメラを用いたデータ収集を15分ごとに実施し、三次元情報を収集した。収集した三次元情報を解析することで、水分応答による植物の萎凋を三次元的に捉えることができた。 イチゴ植物の三次元パラメトリック基礎モデルの構築として、CGソフトのHoudini (SideFX社製)を用いて、葉の向き、位置、大きさなどを定量的に表現可能な基礎モデルを構築した。 2021年度は、イチゴ植物の水ストレス応答実験の実施および、フォトグラメトリーを用いた基礎モデルのキャリブレーションを行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
LED光源を用いた栽培システムの構築ができており、深度カメラによる撮影システムの構築、またそれを用いた三次元計測および解析手順についての予備的実験を実施することができている。またイチゴ植物の水ストレス応答の三次元解析の実験を実施しており、その成果を農作業学会の年次大会にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、水ストレス応答実験の再実験を実施し、その成果を学術雑誌に投稿する予定である。2020年度は深度カメラを用いて、三次元計測を実施したが、2021年度は深度カメラと合わせて、通常のカメラを用いたフォトグラメトリー手法を用いた三次元計測手法にも取り組む。イチゴ植物の三次元植物モデルのパラメータ推定のための、計測および解析を行う。それらの成果を用いて、2020年度に構築したイチゴ植物の三次元モデルの開発を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、資材の導入に遅れが生じたため、次年度使用が生じた。次年度において、遅れていた資材導入の経費として使用する。
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