2021 Fiscal Year Research-status Report
Practice and evaluation of low-input agriculture using "locally-available biochar" in tropical Asia
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20K06338
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
及川 洋征 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (70323756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 圭佑 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (20432338)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヒマワリヒヨドリ / セイタカアワダチソウ / 雑草バイオ炭 / もみ殻くん炭 / 米酢 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は熱帯アジアの未利用植生や作物残渣等から「地域バイオ炭」を作製し、これらを用いた低投入型栽培を試行・評価する計画である。COVID-19の影響のため、初年度に引き続き、東京農工大学において以下のような予備試験を実施し、地域バイオ炭を用いた低投入型栽培の実践に向けた参考知見を得た。 1)セイタカアワダチソウ (Solidago altissima) 茎葉からバイオ炭を作製し、バイオ炭と米酢の混合施用効果について真砂土を用いたポット栽培試験により検討した。作製した雑草バイオ炭・市販の米酢をワグネルポットの真砂土の表層に施用した後、ケール (Brassica oleracea var. acephala) を栽培した。ケールはすべての実験区・対照区において小個体に留まり、通常栽培される大きさには生育しなかった。ただし、対照区(無施肥)・バイオ炭のみ施用区・食酢のみ施用区に比べて、バイオ炭と食酢の混合施用区においては有意に高い収量が得られた。炭と酢の混合施用についてはさらに検討することとした。 2)もみ殻くん炭の粒径サイズの違いがをコマツナの生育収量に与える影響をポット試験により検討した。もみ殻くん炭を篩にかけて粒径の大きなものと小さなものに分けて施用したところ、コマツナの生育収量に有意な違いは見られなかった。労力・費用も削減したい低投入型栽培では、もみ殻くん炭サイズのバイオ炭であればさらに細かく砕く必要はないものと考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度に引き続き新型コロナウイルス感染拡大により渡航が困難であり、海外現地調査を実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航の目途が立ちつつあるため、受入中および帰国留学生の協力を仰ぎ、カンボジアにおいてバイオ炭を用いた低投入型栽培の試行・評価を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の影響により、当該年度に予定していた海外調査を実施することができなかったため次年度に実施することとした。次年度は夏季および冬季に研究協力者とともにカンボジアでの現地調査を実施する計画である。
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