2022 Fiscal Year Annual Research Report
4種の原始卵胞数増加モデルの卵胞形成と維持の分子機構解明と体外卵子作出系の高度化
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20K06374
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
木村 直子 山形大学, 農学部, 教授 (70361277)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 原始卵胞 / 卵巣 / 生殖能 / 生殖寿命 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は前年度に引き続き、生涯にわたって原始卵胞数と生殖能が高く維持されるD11投与マウスと無処理区マウス間で得られた新生仔期卵巣のRNAシークエンスの追試験ならびに差次的遺伝子群の詳細解析を進めた。また構築したマウス新生期卵巣培養系で、TNF-αリガンド阻害剤(IFX)添加の影響を評価し、生体投与の影響との同異を調査した。 1.RNA-seq.解析により、D11区では26,715遺伝子が発現しており、628個の差次的遺伝子のうち発現量が2倍以上に増加したものが37個、発現量が1/2以下に低下したものが17個みられた。これらの中で、DNA二本鎖切断修復をおこなうMRN複合体構成因子であるRAD50の発現量はD11区で8倍以上に増加していた。現在、形態学的解析を進めている。また卵巣切片におけるBrdU陽性細胞数の評価を行った結果、対照区と比べてD11区で有意に低くなっており、オートファジーの促進により卵巣内体細胞の増殖が抑制されることで、卵巣内で原始卵胞のまま維持されることが考えられた。 2.C57BL/6J系あるいはICR系マウスでの新生期卵巣培養系における3日間の2.5-10 ug/ml IFX 添加培養では、原始卵胞数への顕著な影響はみられず、一次卵胞数は増加傾向にあった。さらにC57 BL/6j系マウスでの10日間(IFX 3日間+無添加7日間)の5 ug/mlIFX添加培養では、原始卵胞数は減少傾向、一次卵および二次卵胞数は高い傾向にあった。生体でみられたIFX投与による原始卵胞数の増加はみられなく、原始卵胞の活性化の促進のみ確認された。一連の結果から、TNF-αを介する卵母細胞のアポトーシスの抑制は、原始卵胞数の増加に直接的に寄与しておらず、ほかの経路を介している可能性が考えられた。
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Research Products
(10 results)