2021 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of effect of milk fat to diversity in mammary macrophages function.
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20K06398
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| Research Institution | Rakuno Gakuen University |
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Principal Investigator |
大塚 浩通 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (40327458)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 亮 酪農学園大学, 獣医学群, 講師 (50590311)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | マクロファージ / ウシ / 脂肪酸 / 乳汁 / メディエーター / M1/M2 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年は、マクロファージの細菌処理能に対する脂肪酸の効果の解析ならびに泌乳期における乳脂肪が牛の乳房内マクロファージの機能的多様性に及ぼす影響を解明することを計画した。先ず初年次に確立したマクロファージのM1・M2マーカーを用いて、泌乳期の健康な乳牛の乳中細菌の有無との関連を調査するために無菌的に採取した乳を解析した結果、細菌が認められた検体から分離した体細胞のマーカーのうちM1系であると考えられるIL-1β、IL-6、IL-8、Arginase、Batf、CCL1、CXCL13とTLR4において細菌が検出されなかった検体に比べて有意に高い値を示した（現在、投稿中）。一方で、泌乳期による各項目の数値の違いは認められなかった。さらに乳槽内への分布様式を検証する一環で、健康な乳牛の泌乳期の末梢血単球と乳汁のCD14陽性細胞(末梢血単球・マクロファージ)を単離して関連マーカー遺伝子量を比較したところ、末梢血に比べて乳中CD14陽性細胞のTGF-β、CCL3ならびにCCL14遺伝子発現量が明らかに高く、乳汁中マクロファージはM2系が強く反応していることが示唆された。そこで、マクロファージへの乳の影響を明らかにする目的で、ウシのCD14陽性細胞を分離して乳との混合培養し、遺伝子発現量を解析したところ、乳の存在によってIL-10ならびにTGF-βの値が上昇したことから、乳の存在によって単球はM2系サイトカインの産生が促進されることが示された。そこで、乳の存在下において脂肪酸であるオレイン酸、リノール酸、リノレン酸を用いてマクロファージを単独分離し、ペプチドグリカン添加刺激・培養した結果、ω6であるリノール酸でのみIL-10、TGF-β、CCL5ならびにTLR2遺伝子量が高かったが、ω9であるオレイン酸とω3であるリノレン酸添加では変化が認められなかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度に計画していた内容に対する達成度として、昨年確立したM1ならびにM2遺伝子のPCR解析系とマクロファージの単離系を用いた乳汁の細菌の有無と各マーカーとの関連性の解明に着手し、健康な乳房内において細菌の存在に対する生態応答の一旦を明らからにし、計画していた[1]、[3]については検証が進められた。また昨年度、計画予定したM1またはM2マクロファージによる乳房炎原因細菌の添加培養による機能評価系の確立と各マクロファージの機能へのω3ならびにω6脂肪の効果については試験を終え、リノール酸がM2活性を誘導する可能性について明らかにした。しかし[2]に計画していたマクロファージの細胞内脂肪酸濃度の評価については実施出来なかったため、現在なお調整中であり今後の研究が必要である。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度、得られた成果のうち細菌数とマクロファージ関連因子遺伝子発現量との関係については現在投稿中である。2年度目に計画していた解析系の確立に向けて継続して研究に取り組むとともに、最終年である本年度に計画されていた研究を進める。特に培養系では特にリノール酸がM2細胞に対して活性効果を持つ可能性があったため、細菌の処理機能に対してどのような影響を有するか更に詳細な検証が必要である。また乳汁中の脂肪酸の測定系の確立を目指し、本年度の計画にある乳房マクロファージ機能との乳汁脂肪酸との関連性の解明に着手する。
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| Causes of Carryover |
2年次に全ての資金を使用せずに繰り越されたため。
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Research Products
(1 results)
