2022 Fiscal Year Annual Research Report
Tumorigenesis by transcriptional suppression of Breast cancer 2, early onset (BRCA2) by ANXA2
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20K06417
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
吉川 泰永 北里大学, 獣医学部, 准教授 (00552043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 宣哉 北里大学, 獣医学部, 教授 (20302614)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ANXA2 / BRCA2 / 転写 / プロモーター活性 / サイレンサー / 乳腺腫瘍 / 発現抑制 / DNA損傷修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
雌イヌにおいて乳腺腫瘍の発症率は著しく高い。これには遺伝的な要因が存在すると考えられている。申請者らはイヌ乳腺 腫瘍発症に癌抑制遺伝子Breast cancer 2, early onset(BRCA2)の変異や発現量の低下が関係していることを示してきた。この過程でANXA2がBRCA2の新規サイレンサー配列に結合し、BRCA2の発現にANXA2が関与しているという可能性がある実験結果を得た。本研究では、ANXA2によるBRCA2の転写抑制がどのように行われているのか解明することを目的とした。 まず、CRISPR/Cas9システムによりANXA2のノックアウトHeLa細胞(ANXA2-KO細胞)とそれにANXA2を補完した細胞(ANXA2-KO-WT細胞)を作製した。ANXA2-KO細胞とANXA2-KO-WT細胞のBRCA2のプロモーター活性に与える影響を調べたところ、ANXA2-KO-WT細胞の方がANXA2-KO細胞に比べて有意にプロモーター活性が上昇した。次にこれらの細胞を用いて、BRCA2が修復に関わる様々なDNA損傷剤に対する感受性を調べた。ANXA2-KO細胞は各DNA損傷材に対して感受性になり、ANXA2-KO-WT細胞では元のHeLa細胞と同程度の感受性になった。ANXA2を強制発現させたHeLa細胞も作製し、その細胞のmitomycin Cに対する感受性を調べたが、変化は無かった。次にGFPを用いた相同組換え修復、および、非相同末端結合の効率を調べたが、いずれも有意な差は見られなかった。またANXA2-KO細胞とANXA2-KO-WT細胞のBRCA2発現量をDNA損傷の有無でウエスタンブロットで解析したが、明らかな差は見られなかった。さらに、X線照射によるDNA損傷後のANXA2の核移行が促進されるか調べたが、差は見つけられなかった。
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[Presentation] Plasmodium berghei(ネズミマラリア原虫)における減数分裂関連タンパク質Brca2の機能解析2022
Author(s)
木村駿太, 吉川泰永, 曽賀晃, 杉山真言, 朱子達, 中山和彦, 草木迫浩大, 北野泰祐, 折野宏一, 福本晋也, 筏井宏実
Organizer
第165回日本獣医学会学術集会
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