2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the species, pathogenicity and distribution of new Nosema pathogen of nosemosis in honeybee
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20K06426
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
板垣 匡 岩手大学, 農学部, 教授 (80203074)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ミツバチ / Nosema ceranae / Nosema sp. / 東北地方 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミツバチのノゼマ病は成蜂に消化系障害を起こし、養蜂群の弱体化や崩壊を招く獣医学上重要な家畜感染症である。本病の原因種としてノゼマ科のNosema apis、N. ceranae、N. neumaniの3種が知られているが、東北地方のミツバチ類から、これら3種とは別種と考えられるNosema sp.が世界で初めて発見された。そ こで本研究では、1. Nosema sp.の分子学的および形態学的な同定、2. 日本国内のミツバチ類におけるNosema sp.感染状況の解明を目的とする。2021年度は2を明らかにするために以下の実験を行った。東北地方6県の養蜂場、野生巣および野生花から、ニホンミツバチ509個体とセイヨウミツバチ155個体を採集した。各個体から抽出した全DNAについてNosematidae科特異的なSSUrDNAを標的としたPCR検査、N. apisとN. ceranaeを識別するMultiplex PCR検査、さらにSSUrDNAとITS、LSUrDNAの塩基配列を解読し分子系統学的に種を同定した。その結果、Nosematidae科SSUrDNAは宮城県を除く5県のニホンミツバチの23.4%、セイヨウミツバチの22.6%から検出された。Nosematidae科陽性個体のうち、ニホンミツバチの11.8%とセイヨウミツバチの97.1%は分子系統解析によってN. ceranae であることが確認され、東北地方のミツバチではN. ceranaeを含むNosematidae科微胞子虫の感染が広く蔓延することを初めて明らかにした。また、Nosematidae科陽性個体のうち、ニホンミツバチの88.2%とセイヨウミツバチの2.9%はNosema sp.感染であり、ニホンミツバチでNosema sp.感染が多いことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた2021年度の研究計画に準じて研究が進行したため。
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Strategy for Future Research Activity |
Nosema sp.は分子系統学的にN. apisとN. ceranaeとは明らかに異なり、ミツバチ類からはこれまでに検出されていないN. thomsoniおよびN. pieriae と遺伝学 的に近縁であった。Nosema属の種同定には、sporeの形態学的特徴も重要な指標とされているため、今後は電子顕微鏡を用いたsporeの形態観察が必要であると考えられた。
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Research Products
(4 results)