2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the species, pathogenicity and distribution of new Nosema pathogen of nosemosis in honeybee
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20K06426
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
板垣 匡 岩手大学, 農学部, 教授 (80203074)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ミツバチ / Nosema ceranae / Nosema sp. / 東北地方 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミツバチのノゼマ病は成蜂に消化系障害を起こし、養蜂群の弱体化や崩壊を招く獣医学上重要な家畜感染症である。本病の原因種としてノゼマ科のNosema apis、N. ceranae、N. neumaniの3種が知られているが、東北地方のミツバチ類から、これら3種とは別種と考えられるNosema sp.が世界で初めて発見された。そ こで本研究では、1. Nosema sp.の分子学的および形態学的な同定、2. 日本国内のミツバチ類におけるNosema sp.感染状況、3.Nosema sp.のミツバチ類に対する病原性, の解明を目的とする。2022年度は3を 明らかにするための実験を行う予定であった。しかし、2022年3月に停年退職し、研究環境が大きく変わったために当初予定していた実験を進めることが出来なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年3月末で停年退職し、これまでの研究環境が大きく変わり当初予定していた実験を実施することが出来なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
Nosema sp.は分子系統学的にN. apisとN. ceranaeとは明らかに異なり、ミツバチ類からはこれまでに検出されていないN. thomsoniおよびN. pieriae と遺伝学 的に近縁であった。Nosema属の種同定には、sporeの形態学的特徴も重要な指標とされているため、今後は電子顕微鏡を用いたsporeの形態観察が必要であると考えられる。また、実験感染によりミツバチの組織に寄生するNosema sp.を確認し、病原性の発現を検討することが必要であると考えられる。
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Causes of Carryover |
2022年3月末で停年退職し、これまでの研究環境が大きく変わり当初予定していた実験を十分に実施することが出来ずに残金が生じたため。今年度に実施できなかった実験経費と実験成果の論文作成費用に使用する予定である。
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