2021 Fiscal Year Research-status Report
Study of splicing factor ZRSR1 in spermatogenesis for therapeutic application
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20K06448
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
堀内 恵子 横浜市立大学, 医学部, 助教 (00456203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜窪 隆雄 日本医科大学, 先端医学研究所, 教授 (90198797)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ZRSR / RNAスプライシング / プロテオミクス / minor spliceosome |
Outline of Annual Research Achievements |
ZRSR1とZRSR2は、U12イントロンのスプライシングファクターであり、その変異が骨髄異形成症候群の発症と関連することが報告されているが、スプライシングにおける分子メカニズムは明らかになっていない点が多い。Zrsr1変異マウスでは、U12イントロンとさらに近隣のU2イントロンのスプライシングも阻害されることがわかり、スプライセオソーム間の相互作用があることが考えられた。U12 イントロンを含む遺伝子であるRfx5のミニジーンを用いて解析すると、1. U12イントロンが上流のU2イントロンのスプライシング 効率を下げており、上流のU2イントロンは下流のU12イントロンのスプライシング を促進している 2. U2イントロンのスプライシング 部位を強い配列に変えると、U2, U12のスプライシング が増加し、一方U12イントロンのスプライシング 部位を強い配列に変えると、U12イントロンのスプライシング は増加するが、U2イントロン自体のスプライシング は変わらず、U12イントロンのスプライシング の増加によるU2スプライシング の促進効果はあまり見られないことを明らかにした。次に、U12イントロンのスプライシング 部位欠失変異体を作成し解析を行うと、U12イントロンの5’ssの欠失でU2イントロンのスプライシング が顕著に増加することがわかった。このことはU12イントロンの5’ssが、上流のU2イントロンのスプラシイング因子と相互作用していることを示している。U12イントロンの3’ssの欠失ではわずかなU2イントロンスプラシイングの増加が見られ、5’ss, 3’ssをともに欠失した変異体ではさらにU2イントロンのスプライシング が相加的に増加することがわかった。 また、共同研究では、ZRSR2の変異マウスを作成し、卵胞形成に異常が見られることを報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度8月に横浜市立大学へ異動がありやや遅れているが引き続き研究を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづきRfx5ミニジーンを用いたスプライス部位の変異体の解析、またZRSR変異体を用いて解析を行い、U2, U12イントロンスプラシイングの相互作用、ZRSR1によるU12イントロンスプライシング の作用機序を明らかにし、まとめる。
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Causes of Carryover |
研究の進捗に応じて研究費を執行したため未使用額が生じたが、Zrsr変異体、スプラシイング部位変異体ミニジーンの作成等の分子生物学および生化学的解析、バイオアナライザー等を用いた変異体でのスプライシングバリアントの定量、論文投稿料に充て研究計画を進めていく。
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