2020 Fiscal Year Research-status Report
複雑脳発生を明らかにする新規組み換え酵素ノックイン技術の開発
Project/Area Number |
20K06464
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
恒川 雄二 東京大学, 医科学研究所, 助教 (80733352)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | Cre de novo ノックイン |
Outline of Annual Research Achievements |
バクテリオファージP1に由来するCre RecombinaseはType I トポイソメラーゼであり、34bpからなるloxP配列間でのDNAの部位特異的組換えを行う。 任意の遺伝子座にCreをノックインしたマウスと様々なトランスジェニックマウスを掛け合わせることで、様々な実験が可能で、特に全身性に欠失させると致死性を示す遺伝子の機能解析に必須の技術である。このように生命現象を詳細に明らかにする実験過程において、マウスCre-loxpシステムは必要不可欠であるが、基本的にCre-loxpシステムが適用可能なのは遺伝子改変動物の作成が可能なマウスのみである。本研究では他の動物モデルにおいて任意の遺伝子座にCreをノックインし、コンディショナルノックアウト、リニエージトレーシング、細胞特異的遺伝子発現を可能にするCre-loxpシステムの開発を目指す。 現在までに発生期マウス、フェレット胎児を用いたプラスミドにおける条件検討はほぼ終わっている。次のステップとしてアデノ随伴ウイルスなどのウイルスベクターを用いることにより、すでに発生が終わり細胞分裂が殆ど止まっている成体の細胞においてCre Recombinaseをノックインすることを目指す。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行のため、研究室が半年間クローズしてしまい計画に遅れが生じた。 動物を用いた実験がほとんどできなかったため、細胞を用いてアデノ随伴ウイルスベクターの作成方法の習得、更にベクターの精製に関した条件検討を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は習得した技術を用いて成体マウスにおいてCre Recombinaseをノックインする技術開発を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行のため、研究の推進に遅延が生じているため。
|