2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of research resources in cynomolgus monkeys with neuronal ceroid lipofuscinosis
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20K06480
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
下澤 律浩 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 霊長類医科学研究センター, 主任研究員 (50300786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
揚山 直英 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 霊長類医科学研究センター, 主任研究員 (50399458)
石井 一弘 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70323293)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カニクイザル / ライソゾーム病 / 神経疾患 / 繁殖 / 生物資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
CLN2ヘテロ型個体間およびCLN2野生型個体(以後、野生型)との交配を含めたCLN2ヘテロ型個体における妊娠率は、11%であった。その内、CLN2変異ホモ型個体(以後、疾患)を出産可能なヘテロ間での妊娠率は、31%(トータルで3%)であった。これら妊娠個体において1例の流産が確認された。ヘテロ型間の交配による出生仔は5頭であり、それら全てがヘテロ型であった。一方、雌雄どちらかがヘテロ型の交配による出生仔は7頭であり、ヘテロ型および野生型はそれぞれ2 頭および5頭であった。さらに、人工授精においては、ヘテロ型間で実施した2例で、いずれも妊娠が成立した。この人工授精で使用した2頭の雄の内の1頭では、交配によって妊孕性が確認されていなかったが、人工授精を利用することでその精子が受精能を持つことが確認された。一方、既に安楽殺したCLN2疾患カニクイザルにおいて、生前に定期的に実施した食物回収試験等のビデオ撮影から臨床尺度評価と運動機能評価による行動解析を行った。その結果、臨床尺度評価と運動機能評価によってCLN2カニクイザルの神経症状および総合的な運動機能の異常を検出するとともに、その経時的な変化を数量的に評価できる可能性が示唆され、将来CLN2サルを用いた治療効果の評価の際に有用になるのではないかと考えられた。さらに、CLN2疾患カニクイザルの腎臓由来の細胞から、未分化マーカーの発現、多分化能および安定した正常核型の維持などが確認されたiPS細胞が樹立され、さらに初期化誘導に利用した因子が排除されていることも確認した。
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Research Products
(4 results)