2021 Fiscal Year Research-status Report
Xist RNA dynamics in living cells
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20K06484
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 優子 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (70435882)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クロマチン / エピジェネティクス / ライブイメージング / 長鎖ノンコーディングRNA / X染色体不活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、X染色体上の遺伝子領域について、クロマチン動態と遺伝子発現の関係に注目して研究を進めた。我々はこれまで、マウスX染色体特異的に存在する反復配列を見出し、この配列を標的とするgRNAと、蛍光タンパク質融合型dCas9(ヌクレアーゼ活性を欠損させたCas9)を発現させることで、X染色体上の遺伝子領域を可視化する系を構築している(Tjalsma S. et al. EMBO Rep 2021)。 本研究では、不活性X染色体をもつマウス胚性がん細胞MC12に、① Xist遺伝子近傍(3.5 kb下流)、② Dxz4遺伝子近傍、③ セントロメア近傍に対するgRNAと、dCas9-Haloを発現させて各遺伝子領域を生細胞内で可視化し、生細胞内動態(Mean square displacement: MSD)の計測を行った。gRNA/dCas9-Haloのシグナルは、それぞれの標的に対して細胞核内で2か所にfociとして観察され、同時に発現させたH3K27me3-mintbody(またはH4K20me1-mintbody)のシグナルと重なっているか否かにより、不活性X染色体上の遺伝子領域かどうかを判断した。約56ミリ秒間隔でgRNA/dCas9-Haloのタイムラプス観察を行い、fociの軌跡を解析することで、MSDを求め、時間間隔に対する変化をプロットした。フィッティングにより拡散係数と指数因子を求めたところ、3か所の遺伝子領域はいずれも不活性X染色体上では、動きがより拘束されていることが分かった。転写阻害薬triptolideを添加した場合は、不活性X染色体上のXist遺伝子近傍領域が動きやすくなったことから、Xist遺伝子の転写により動きが拘束されていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の遅れは取り戻すことができたが、その分2021年度に予定していた実験計画を後ろにずらす必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
モルフォリノプローブを用いて、Xist RNAの細胞周期動態を詳細に解析する。
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Causes of Carryover |
所属研究機関の出校制限により2020年度はほとんど進めることができなかった。2020年度の計画を2021年度に行っため、2021年度の計画の一部に着手できなかった。そのため、2021年度に使用する予定の試薬を購入しなかった。2022年度は2021年度に進められなかった計画も含めて研究を進め、研究成果の論文を投稿する予定である。
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Research Products
(7 results)