2022 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of molecular mechanisms of Atg9a-dependent necrosis
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20K06501
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
今川 佑介 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 主任研究員 (20614770)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞死 / 生理的ネクローシス / Atg9a / メバロン酸経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者はマウス胎児期の骨形成に関わる新しい役割を持ったAtg9a依存的な細胞死を発見し、この細胞死がアポトーシスやこれまでに知られている他の制御された細胞死とは異なる新たな分子メカニズムで実行されることを報告している。本研究では、この細胞死の詳細な分子メカニズムを明らかにし、この細胞死がどのように骨形成に関わるかを解明することで、細胞死の生体内での新たな役割を明らかにすることを目指している。 これまでに、in vitroにおいてコレステロールの生合成に重要な役割を果たすメバロン酸経路の律速酵素HMG-CoAレダクターゼの阻害剤であるスタチンがAtg9a依存的なネクローシス型細胞死を誘導することを明らかにし、メバロン酸経路の下流の代謝産物であるファルネシル二リン酸(FPP)とゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)の枯渇がこの細胞死において重要な役割を担っていることを明らかにした。FPPおよびGGPPは細胞内において、タンパク質の翻訳後修飾であるファルネシル化およびゲラニルゲラニル化の基質になることが知られているが、ファルネシル化酵素およびゲラニルゲラニル化酵素の阻害剤やsiRNAによるknock down解析の結果、これらの翻訳後修飾の障害と細胞死の関連は否定された。そのことから、FPPとGGPPの枯渇が引き起こす現象は未知のものであることが予想されるが、その後の解析で、この細胞死は特定のアミノ酸の添加によって抑制できることを明らかにした。このことから、この細胞死とアミノ酸代謝との関わりが示唆された。加えて、Atg9a欠損細胞においてはメバロン酸経路をバイパスする経路が存在し、FPPやGGPPの枯渇を回避する可能性を示唆する結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度までの解析で、Atg9a欠損細胞においてメバロン酸経路をバイパスする経路が存在し、FPPやGGPPの枯渇を回避する可能性を示唆する結果を得ることができたが、その可能性を証明することが技術的な問題によりできなかった。この問題について、新たな研究協力者から技術支援を受けられる目処が立ち、次年度中に解決する予定である。また、必要な試薬の調達の遅れから、実施予定であった解析の一部が行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
Atg9a欠損細胞においてメバロン酸経路がバイパスされていることを証明するとともに、FPPおよびGGPPの枯渇によって細胞死が誘導されるメカニズムについて遺伝子スクリーニングにより明らかにする。
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Causes of Carryover |
今年度までに解決できなかった問題を明らかにするために、補助事業期間を延長した。新たな研究協力者に協力を仰いでおり、その解析を次年度に実施するため、その解析に必要な消耗品費として使用する。
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Research Products
(2 results)