2022 Fiscal Year Annual Research Report
TIRF visualization of the polymerization dynamics of bacterial actin cytoskeleton, MreB and A22 driven disruption mechanism
Project/Area Number |
20K06591
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
藤原 郁子 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (10742075)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スピロプラズマ / MreB / アクチン / 重合 / 繊維 / 光散乱 / 構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
細菌内のアクチン様タンパク質MreBに対し、A22による重合阻害の影響を調べる為、らせん推進運動し、また細胞壁をもたないスピロプラズマに含まれる5つのMreBを用いた。A22をスピロプラズマに添加するとらせん運動が止まった事から、A22とMreBの相互作用が示唆された。精製が可能であったMreB3とMreB5を用いて、繊維構造を電顕解析から明らかにした。特にMreB3については結晶構造解析を行い、非常に遅いATPaseを引き起こす原因が、加水分解サイトの変異であることを突き止めた。MreB5においては、繊維になるだけでなく繊維が数本横に並んだシート状の構造を作ることを示した。MreB3と異なり、MreB5は重合して繊維構造を取った後もATPを加水分解し続けていたことから、速いターンオーバーで繊維構造を更新する可能性が示唆された。次に、MreB5繊維が、どのような条件でシート状に変化するのか、さらにパラクリスタルともいえる束状になるのかを明らかにするため、pHとKCl濃度を変えて光散乱法によって構造体の経時変化を捉えた。その結果、MreB5はATPが無い状態で凝集するように重合することを発見した。この凝集はATPを加えることで無くなるが、すぐに繊維、そしてシートや束構造を形成するという結果が経時観察から得られた。以上の結果から、MreB5は、その表面電荷や超構造を用いてスピロプラズマの細胞内膜と、もう1つの細胞骨格フィブリルと相互作用することで、らせん推進運動の駆動力を生み出している分子メカニズムの可能性を提案できた。
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[Presentation] アクチン繊維のQCM測定における独特の周波数シフト2022
Author(s)
Naoki Matsumoto, Honoka Kobayashi, Taiki Nishimura, Yuki Sakurai, Kaito Kobayashi, Kaho Yokomuro, Kazuya Soda, Ikuko Fujiwara, Hajime Honda
Organizer
第60回日本生物物理学会年会, 函館
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