2022 Fiscal Year Research-status Report
Regulation of cell differentiation by novel autophagy regulators
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20K06672
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
山田 葉子 上智大学, 理工学部, 准教授 (80859695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川田 健文 東邦大学, 理学部, 教授 (30221899)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞分化 / オートファジー / 細胞性粘菌 / 進化発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
KnkA, Bcas3のオートファジーと細胞分化における進化的変遷を明らかにする目的で、これまで用いたDictyostelium discoideum (Ddis)と系統の異なるPolysphondilium violaceum (Pvio) のknkA, bcas3遺伝子破壊株、P. pallidum (Ppal) knkA遺伝子破壊株を作成し表現型解析した。Ppal bcas3は遺伝子破壊とゲノム編集を繰り返し試みたが成功していない。表現型解析から、柄分化についてDdisと共通した異常が見られる一方、胞子形成には必須でないなど、Ddisとの違いも見られた。 一方、マウス及びシロイヌナズナのknkA, bcas3オーソログをそれぞれのDdis遺伝子欠損株に導入したところ、予想に反し表現型の相補が見られなかった。外来タンパク質とDdis knkAまたはbcas3との相互作用に問題がある可能性を考え、DdisのknkA, bcas3二重欠損株を作成しシロイヌナズナの両遺伝子を発現させたが、依然として表現型は相補されず、他の機能分子との相互作用に種特異性があることが示唆された。 また、オートファジー調節因子の分解を任意に調節する目的でオーキシン誘導デグロンタグ付加タンパク質の分解を試みたが、上手くいっていない。そこで、大腸菌のジヒドロ葉酸還元酵素(eDHFR)をデグロンとしたシステムを試みている。 分化誘導シグナル、cAMPの受容体結合タンパク質を同定する目的で、Ddis cAMP受容体遺伝子に変異型BirAビオチンリガーゼを挿入した株を作成し、cAMPに応答して特異的にビオチン化されるタンパク質をウエスタンブロット解析した。条件検討の結果、多数の非特異的ビオチン化たんぱくに加えて特異的にビオチン化されたと思われるバンドが検出されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2、3年度に、コロナウイルス感染症にともなう研究自粛、および研究代表者の機関異動に伴う断続などにより進行が遅れていたが、令和4年度も代表者の研究時間が他の業務によって限られたことなどから、進行の遅れを取り戻すことができず、総合的に「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
分化誘導に働くcAMPシグナルの情報経路について、近傍ビオチン化を利用したcAMP受容体結合タンパク質の解析を進める。これまでウエスタンブロット解析で、cAMP特異的にビオチン化されていると思われるバンドが確認されている。実験条件をさらに検討して最適化したうえ、マススペクトロメトリーを用いてcAMP特異的にビオチン化されるタンパク質の同定を目指す。同定されたタンパク質について、変異導入による機能解析、細胞内局在解析などを行う。 PvioおよびPpalにおけるknkA, bcas3遺伝子破壊株について、マーカー遺伝子発現など表現型のより詳細な解析を行い、発表を目指す。Ppal bcas3への変異導入はこれまで大きな欠損の作成を目指したが成功しておらず、in-delによる変異を試みる。Ddis遺伝子破壊株におけるマウスまたはアラビドプシスknkA, bcas3発現株についても、表現型の解析を継続しまとめる。 また、大腸菌のジヒドロ葉酸還元酵素(eDHFR)デグロンを用いたオートファジー活性の任意調節についても、引き続き検討する。
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Causes of Carryover |
初年度以来、コロナ感染症及び研究代表者の機関移動と職務変更に伴って研究の進行が遅れ、未使用額が生じた。延長期間に研究を継続して進めるための物品費、および成果発表に向けた費用等として、請求分を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)