2022 Fiscal Year Annual Research Report
脳内甲状腺ホルモンによる鳥類早期学習プライミング機構の解明
Project/Area Number |
20K06747
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
本間 光一 帝京大学, 薬学部, 教授 (90251438)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 刷り込み / 甲状腺ホルモン / 早期学習 / プライミング / ニワトリ / IMM |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体で、孵化直後のニワトリヒナが示す親子刷り込みの神経伝達機構と解剖学的基盤を明らかにすることで、脳内甲状腺ホルモンによる鳥類早期学習プライミング機構を解明する業績を達成した。 ニワトリの胎生期にニコチン性アセチルコリン伝達を遮断すると、生後ヒナのバイオロジカルモーションに障害が生じ、ヒトの自閉症に似た症状があらわれることを示した(業績1 Cerebral Cortex Communications)。 ニワトリヒナの中脳のドーパミン性神経核には、セロトニン受容体サブファミリー遺伝子群が多く発現していることを示した(業績2 Frontiers in Physiology)。孵化直後のニワトリヒナに見られる親子刷り込みに関係する脳領域でのムスカリン性アセチルコリン受容体群の遺伝子発現を解析した(業績3 Behavioural Brain Research)。ニワトリヒナの親子刷り込みにムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ選択的な必要性を示した(業績4 Behavioural Brain Research)。 ニワトリヒナの脳スライスを用いて、刷り込みに必要な甲状腺ホルモンによる抑制的な電気生理学的調節機構を明らかにした(業績5 Frontiers in Physiology)。 ニワトリヒナ脳の海馬では、セロトニン受容体サブファミリー遺伝子群の脳領域別・層構造別の発現が見られることを示した(業績6 Frontiers in Physiology)。 ニワトリヒナの刷り込み学習をミリ秒単位で解析できる新しい行動装置を開発してその性状を解析した(業績7 Frontiers in Physiology)。
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Research Products
(14 results)