2022 Fiscal Year Annual Research Report
エクソソームを利用した後天的トリソミックレスキュー法の構築
Project/Area Number |
20K06758
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
脇田 幸子 三重大学, 医学部, 技術員 (20782981)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 万里 三重大学, 医学部, 教務職員 (30176383)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | エクソソーム / 遺伝子編集 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
エクソソームドラッグデリバリーシステムを利用した後天的トリソミックレスキュー法を構築することを目標に実験を行った。ダウン症候群(DS)における知的障害を改善させることが最終目的であるが、本研究課題ではエクソソームの大量精製法の確立、ならびに申請者らが作製中である21番染色体消去プラスミドにおいてトリソミックレスキュー効率を上げるための改良ならびにエクソソーム内封入方法の確立を目標とした。また、そのプラスミドを搭載したエクソソームがin vitroおよびin vivoの系において申請者らが作製中のプラスミドを搭載したエクソソームがDS由来iPS細胞においての後天的にトリソミックレスキューを誘導出来るか否かを検証する予定であったが、エクソソームの大量精製に時間を要し、エクソソームデリバリーシステムの確立までは至っていない。 ヒト21トリソミー細胞を用いて21番染色体消去プラスミドの改良を重ねた結果、21番染色体長腕側テロメア付近の13ヵ所のgRNAを連結したCRISPR-Cas9プラスミドで最もダイソミー化効率が高かった。そのアレル特異的染色体除去効率は約17%であった。さらにdCasに載せ替えたプラスミドを作製したところ、染色体除去率は約4%と低下した。dCasを使用して染色体除去を惹起するためには更なる改良が必要と考えられた。 21番染色体にそれぞれ異なる蛍光を搭載した細胞を用いて、同様なプラスミドによる染色体消去をフローサイトメトリーにて解析した。アレル特異的な染色体消去は確認できたものの、FISHを用いた評価と比較して低値であった。自然に退色する細胞が見受けられたため、退色しないような改善が必要であると考えられた。
|
Research Products
(2 results)