2020 Fiscal Year Research-status Report
Population genomic studies of social evolution
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20K06765
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
植松 圭吾 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 特別研究員 (00793861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
印南 秀樹 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (90444140)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会性昆虫 / 進化 / 集団ゲノミクス / アブラムシ |
Outline of Annual Research Achievements |
社会性の進化に関わるゲノム領域を特定することは、その進化の法則を探る上で重要である。昆虫を始めとした社会性生物では、多様な種におけるゲノム解読が進んでいるものの、集団間にはたらくゲノムレベルでの自然選択の検出に関しては、解析が不十分である。本研究課題では、社会性アブラムシにおいて複数集団・複数個体の全ゲノム配列を取得し、集団の歴史を考慮した集団ゲノミクス解析を行うことで、社会性進化に関与したとされるゲノム領域を特定する。 2020年度は、日本国内に分布するボタンヅルワタムシColophina clematisを対象とし、本種の緯度・標高の異なる環境に適応した集団を採集する予定であったが、新型コロナウイルスの影響により、春に予定していた採集を行うことができず、ゲノム解析に十分なサンプリングを行うことが出来なかった。一方で、秋にボタンヅル上に形成された、兵隊階級を含む2次宿主世代のコロニーをサンプリングすることができた。これら2次宿主世代複数コロニーの個体と、今年度採集を予定している1次宿主世代の個体からゲノムDNAを抽出し、全ゲノムリシーケンス解析を行い、得られたDNA多型情報を用いて集団ゲノミクス解析を行う予定である。加えて、既知の参照ゲノム配列にRNAseq解析のデータをマッピングし、兵隊階級で発現量が有意に変動する遺伝子の探索を行い、従来の参照ゲノムなし(de novo assembly)での解析結果と比較したところ、新たに発現変動を示す遺伝子領域を特定した。それらの機能について解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、春に予定していた採集を行うことができなかったものの、兵隊階級を含む2次宿主世代サンプルの採集や既知の配列データについての解析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
採集したサンプルを用いて、全ゲノムリシーケンス解析を行う。また、得られた多型データに関する要約統計量を用いて、自然選択がはたらいたと思われる領域を探る。その後、兵隊の表現型および生産率の変異に関わるゲノム領域の特定を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、春に予定していた採集を行うことができなかったため、これらの採集のための旅費・採集したサンプルのゲノムリシーケンス解析に使用する。
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