2022 Fiscal Year Research-status Report
パルス光を用いた非視覚作用に及ぼす錐体と内因性光感受性網膜神経節細胞の影響の究明
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20K06840
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
李 スミン 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 助教 (90600429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 相逸 北海道大学, 工学研究院, 助教 (70738880)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 青色光 / ipRGC / 錐体 / 非視覚作用 / 瞳孔径 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまての科研費による光研究の成果と企業との共同研究の成果を踏まえ、ヒトの非視覚作用に影響する錐体と内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)の詳細な 働きを究明することを計画した。青と緑の単色光を単独に照射、あるいはハルス発光頻度制御により作成した多色光を照射した時の瞳孔径なとの生理反応測定と 主観評価を行う。これらによって、非視覚作用に関与する錐体とipRGCの働きを明らかにすると共に、ヒトに優しい人間中心の光環境(Human Centric Lighting) を求めることを目的とした。 去年予備実験を行ったが、光条件として青色(B:ヒーク波長470nm)、緑色(G:ヒーク波長550nm)、赤色(G:ピーク波長670nm)の各単色光を単独、あるいはハルス発 光頻度制御により作成した各多色光(白色)条件を照射した。多色光条件の中てはハルス発光頻度制御よりパルス幅1msのR/G/Bのパルス発光頻度割合を (400ms:300ms: 300ms)、(400ms:200ms:400ms)、(400ms:150ms:450ms)にし、予備実験を行ったが、有意味な結果は得られなかった。
それで、光の条件を変えて、白色 LED光は青色、緑色、黄色の LED光を組み合わせた光であり、Duty比を25%, 50%, 75%, 100%で調節して4条件で実験を行った。4条件の光を被験者に曝露し、瞳孔径と主観評価(自覚症しらべ、KSSテスト、作業課題、視認性評価)を行った。 その結果、短波長光のDuty比を減らすと、視認性を確保しながら目への負担を減らしてグレアや安静疲労の緩和がされると予想した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験は順調に進んでおり、その成果を第84回日本整理人類学会と2023年 ICPA(International Congress of Physiological Anthropology)に発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年の光条件を変えて、新たに予備実験を行っている。被験者の数も増やして、さらに細かい光条件などを調節しながら、非視覚作用に関与する錐体とipRGCの 働きを明らかにしたいと思っている。
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Causes of Carryover |
本来予定した実験装置が高くこの予算では買えなかった. 今後は実験に伴う謝金や消耗品、論文投稿料、学会発表の旅費などでの計画がある。
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