2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K06906
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
細井 延武 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90543570)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 短期シナプス可塑性 / 発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達に伴い、神経系は形態だけでなく機能的な点でもダイナミックな変化を遂げる。申請者は抑制性シナプスにおいて、幼若期には短期シナプス抑圧の性質を示すが、成体となると短期シナプス増強に性質が切り替わる現象を予備実験で見出した。そこで、本研究では、その短期シナプス可塑性が発達に伴って切り替わる「シナプス可塑性の発達のダイナミクス」のメカニズムに迫ることを目的とした。本年度では、自発性のシナプス応答や短期シナプス可塑性の刺激周波数特性などを電気生理学的に検討しようと試みた。コロナ禍への対応等などで、研究活動が思う通りに進められない場面も出てきたが、次第に研究活動を通常通りに行える環境が整ってきた。引き続き、電気生理学的実験を継続しているところである。また、抑制性シナプスを解剖学的に検討したところ、幼若期と成体期で抑制性シナプスの形態が変化する予備的データが得られた。この形態変化と短期シナプス可塑性の性質が切り替わる現象との間に関連があるかを今後検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題の開始時から、コロナ禍への対応で思うように研究活動ができない場面も出てきたため、上記のような区分と判断した。次第に研究活動が支障なく行える環境が整ってきて、現在は十分研究活動を遂行できる状況になった。
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Strategy for Future Research Activity |
電気生理学的解析の実験の開始が遅くなってしまったので、今後も電気生理学的実験は継続する予定である。また、幼若期と成体期で抑制性シナプスの形態学的特徴が変化する予備的データが得られたので、引き続き、解剖学的解析を行い、短期シナプス可塑性の切替え現象との関連性を探る解析を検討している。
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Causes of Carryover |
コロナ禍への対応があり、実験の開始が遅れた場面もあったため、次年度使用が生じた。来年度に繰り越した分は、電気生理学的実験や解剖学的実験等の費用に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)